主軸、穴馬にはイキのいい3歳馬を挙げたい/ターコイズS
牝馬限定戦ながら不思議とリピーターが来ないレース
GIII重賞に昇格してまだ4回目だが、重賞になる以前から暮れの「牝馬の荒れるハンデ戦」として人気があった。特別戦当時を含めた過去10年、順当という結果は珍しく、3連単は6回までが100,000円以上。うち2回は1,000,000円超えだった。大波乱の2015年など「11,16,15」番人気の決着である。
波乱のパターンというほどのものはないが、「人気薄の先行タイプ」が圏内に粘り込むと荒れる。牝馬限定戦ながら不思議と「リピーターが来ない」ことで知られる。最近10年、3着以内に同じ馬が来たことはない。また、世代交代の時期を示すように、最近10年のうち「8年も3歳が連対している」のもポイント。
今年は珍しいことに、昨年「首、鼻」差の同タイム1分34秒2で「1,2,3着」したミスパンテール、フロンテアクイーン、デンコウアンジュがそろって出走する。これまでリピーターが来ていないレースだから…という単純な理由でこの3頭を軽視はできないが、今年その3頭は順に「3キロ増、2キロ増、同斤量」であり、それぞれ「4,5,5歳」になってもいる。主軸になる馬、あるいは穴馬にはイキのいい3歳馬をピックアップしたい。
3歳プリモシーンは今年1月のフェアリーSを1分34秒6(上がり34秒5)で快勝している。前出の3頭が1分34秒2で大接戦を展開したターコイズSの約半月後だった。
両レースの前半1000mは59秒5と、59秒6なので流れはほぼ同じ。AコースとCコースの違いはあり、プリモシーンの勝ち時計は0秒4だけ見劣るが、3歳になったばかりで当時まだ3戦目。未勝利勝ち後で、3カ月の休み明け。外の14番枠だったから、プリモシーンの記録はあの時点でターコイズS組とほとんど互角だった。
勝つか凡走か【3103】の難しい牝馬だが、ベストのマイル(全3勝)なら好勝負になるだろう。乗り替わるW.ビュイックの連対率は4割を超えている。枠順の不利もない。
昨年のターコイズS組、好調教のディメンシオン、レッドオルガ、カイザーバルなど、ハンデ戦だけにみんな軽視はできないが、3歳の伏兵なら、入念に乗って立て直し、元気いっぱいの追い切りをこなしたリバティハイツ。桜花賞は6着止まりだが、キャリアを積めばきっと成長すると思わせる内容だった。1600mはベストだろう。