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ダートではまだ底をみせていない/ポルックスS

  • 2019年01月05日(土) 18時00分

狙い目は昨年強かった明け4歳世代ではなくむしろ…?


 3歳ルヴァンスレーヴがGI「チャンピオンズC」を勝ち、3歳オメガパフュームがGI「東京大賞典」を制したのが昨年の12月。3歳コパノキッキングの「カペラS」も強烈だった。
 
 中山のポルックスSはダート1800m。今年から表記される(L)リステッドレースに相当するレベルではないが、前出の3頭と同じようにデビュー戦からからずっとダート専門の巧者が5頭もいる。決してダートのオープン特別としてレベルが低いわけではない。
 
 クルーガー(父キングカメハメハ)から入る。勢いに乗る明け4歳馬の世代とは逆に、一段とベテラン色が濃くなった7歳馬だが、ダートではまだ底をみせていない。前回の武蔵野Sはサンライズノヴァが1分34秒7で勝った強敵ぞろいの1戦。8着(1秒0差)にとどまったものの、積極策で見せ場を作った内容は少しも悪くなかった。単に久しぶりのダートどころか、2歳の秋にダート1800mで「2着、1着」して以来、実に約4年ぶりのダートで、それもオープンの強敵相手だったから、中身は負けて強し。なおかつ、初の左回り(東京)でもあった。
 
 今度は芝も合わせ【3-1-0-0】の1800m。良績の集中する右回りに戻る。短期免許を更新して意欲的なO.マーフィー騎乗もプラス。好位から底力で抜け出してくるだろう。当然、強敵は4歳世代の上がり馬テーオーエナジー(父カネヒキリ)。前回は着差以上の圧勝だった。
 
 ブラックスピネルは芝の東京新聞杯GIIIの勝ち馬なのに、ここが初ダートの6歳馬。途中でレースを投げているフシもあるので「目先を変えて…」の意図と思われる。そうは甘くないだろうし、砂を被ったらもっとイヤ気を出す心配がある。ただ、調教は動く。タフなことで知られるキャサリーンパーの一族で、祖母の半弟はアロンダイト(06年の最優秀ダートホース)。母のいとこにクリソライト。父方の祖父はブライアンズタイム。母の父アグネスデジタル。変に穴人気にならなければ相手本線に加えたい。
 
 京都の「シンザン記念」には、2歳種牡馬ランキングを2年連続してディープインパクトの2位だったロードカナロア産駒が3頭もいる。
 
 昨年のアーモンドアイ(父ロードカナロア)に続き、今年もロードカナロア産駒の牝馬ドナウデルタ(母の全妹ジェンティルドンナ)にチャンスがありそうだが、さすがに短絡のきらいが避けられないので、同じロードカナロアの牡馬アントリューズから入りたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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