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菊花賞馬の次走+4歳時を振り返る

  • 2019年01月15日(火) 12時00分

メンバー構成的に飛ぶことはまずないと思うのだが…


 今週のAJC杯には菊花賞馬フィエールマンが登場する。当然人気になるだろう。

 今年は登録馬が11頭。うち8、9歳馬が5頭、前走6着以下馬が6頭という状況を考えると、好走必至に思えてくる。

 ただ、菊花賞馬のその後というのは扱いが難しいところがあり、馬券上どのような位置づけにするかは考えないといけない。

 平成以降の三冠レース優勝馬が4歳時に残した成績は、

回収率向上大作戦

 となっており、勝率・複勝率・複回収率は菊花賞馬が最も低い。大きな違いは無いように見えるが、それぞれのレースを勝ったタイミングから4歳1月までの時間差を考えると、「優勝→4歳」の時間差が最も小さい菊花賞馬の成績が最も良くないというのは解せない面もある。

 とはいえ今回はメンバー構成的に飛ぶことはまずないと思うのだが、3連単などの場合、置く位置の問題がある。平成以降の菊花賞馬が3歳のうちに次のレースに出走してきた場合は[6-3-2-7]で回収率も単160%・複135%なのだが、菊花賞のあと次走が年をまたいだケースは[1-0-2-4]で勝ったのはメジロマックイーン(阪神大賞典)だけとなっている。

 負けた6頭の人気順は1、2、4、6、7、12番人気なのでそこまで神経質にならなくてもいいのかもしれないが、惜敗シナリオくらいは考えておきたい。

 今回のようなメンバー構成だと、同馬を1着固定して2、3着を広くいくという考え方もあるし、ヒモ馬を少なくして同馬が2着や場合によっては3着のパターンも買うという考え方もある。筆者個人としては、前述の理由から後者に近い形でいこうかと思案しているところだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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