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ホエールキャプチャ、パクスアメリカーナの全妹パイオニアプライド

  • 2019年01月30日(水) 12時00分
●キープオンゴーイン(牝 美浦・国枝栄 父ディープインパクト、母レディジョアン)

 母レディジョアンはアラバマS(07年米G1・ダ10f)など米重賞を3勝した活躍馬。そのきょうだいにShackleford(11年プリークネスS-米G1などG1を3勝)、Baghdaria(06年アイオワオークス-米G3など重賞3勝)、Afleeting Lady(12年フォールズシティH-米G2など重賞2勝)などがいる超良血馬でもあり、繁殖牝馬としての期待も大きい。

 母方にUnbridledを持つディープインパクト産駒はダノンプラチナ、ダノンバラード、ダコール、アンドリエッテ、グランアレグリア、ブランボヌールといった重賞勝ち馬が出ており成功している。全兄ダノンオブザイヤーは1勝、全姉ロイヤルヴォルトは未勝利と、全きょうだい2頭はこの良血の期待値に釣り合う成績とはいえないが、確率的にそろそろ当たりが出てもおかしくない。芝向きの中距離タイプ。

●シブヤクロッシング(牡 栗東・矢作芳人 父Medaglia d'Oro、母Oleanda Avenue)

 2代母Harmony LodgeはバレリーナH(03年米G1・ダ7f)、ギャラントブルームH(03年米G2・ダ6.5f)など5つの重賞を制した名牝で、その半兄にGraeme Hall(00年アーカンソーダービー-米G2など米重賞4勝)、近親にMagnum Moon(18年アーカンソーダービー-米G1、レベルS-米G2)がいる活力あるファミリー。本馬と同じ「Medaglia d'Oro×A.P.Indy」という組み合わせは、Plum Pretty(11年ケンタッキーオークス-米G1、12年アップルブラッサムH-米G1)、Bolt Doro(17年デルマーフューチュリティ-米G1、17年フロントランナーS-米G1)、Dickinson(17年ジェニーウィリーS-米G1)などを出しており実績がある。

 日本におけるMedaglia d'Oro産駒は、エーシンメンフィス(12年愛知杯-GIII)、エーシンゴールド(13年ジャパンダートダービー-Jpn1・2着)、フィドゥーシア(17年アイビスサマーダッシュ-GIII・2着)など、芝・ダート双方で走る子を出している。本馬はどちらかといえばダート向き。ダ1400〜1800mが良さそうだ。

●デルマガルニエ(牡 美浦・堀井雅広 父ルーラーシップ、母ハイエストホワイト)

 母ハイエストホワイトは現役時代2戦1勝。ハシッテホシーノ(09年フローラS-GII・3着)の全妹で、2代母アドマイスはオークトゥリーターフチャンピオンシップS(米G1・芝10f)の勝ち馬。この一族からはキンショーユキヒメ(18年福島牝馬S-GIII)が出ている。

「ルーラーシップ×アグネスタキオン」の組み合わせは、サンリヴァル(18年皐月賞-GI・2着)、イブキ(16年新潟2歳S-GIII・3着)、ドラウプニル(18年サウジアラビアRC-GIII・4着)などが出ている。2代母の父Highest Honorは切れ味を伝えるので、そのあたりに少々弱みを持つルーラーシップとは合いそうだ。芝向きの中距離タイプ。

●ナル(牝 栗東・松永幹夫 父ノヴェリスト、母ヤマノフェアリー)

 母ヤマノフェアリーはわずか2ヵ月半の現役生活で4戦2勝の成績を残して引退した。デニムアンドルビー(13年ローズS-GII、13年フローラS-GII)とキタノコマンドール(18年皐月賞-GI・5着)の全きょうだいで、本馬が初子となる。

 父ノヴェリストはドイツの歴史的名馬の1頭。2世代目となる現3歳世代は、2戦2勝で京成杯(GIII)を制したラストドラフトをはじめ、コスモカレンドゥラ(18年ホープフルS-GI・4着)、ローゼンクリーガー(18年秋明菊賞-2歳500万下)など有望な産駒が目立つ。本馬の「ノヴェリスト×ディープインパクト」の配合は父の代表産駒ラストドラフトと同じ。2代母フェアリードールの牝系からはトゥザヴィクトリー、トゥザグローリー、クラージュゲリエをはじめ多くの重賞勝ち馬が出ており活力がある。芝向きの中距離タイプ。

●パイオニアプライド(牝 栗東・角居勝彦 父クロフネ、母グローバルピース)

 ホエールキャプチャ(12年ヴィクトリアマイル-GIなど重賞5勝)、パクスアメリカーナ(19年京都金杯-GIII)、ドリームセーリング(13年中山金杯-GIII・4着、16年京都ジャンプS-J・GIII)の全弟。

 「クロフネ×サンデーサイレンス+チヨダマサコ牝系」という配合パターンは、他にベストクルーズ(09年ファンタジーS-GIII・2着、09年阪神JF-GI・3着)、シゲルスダチ(12年北九州記念-GIII・2着)、マーチャンテイマー(14年ブリーダーズGC-Jpn3・3着)などが出ている。この配合はBlue Moon=Blue Grotto≒Banish Fearというクロスが生じ、これが活力の源ではないかと考えられる。配合的な裏付けがある本馬には兄姉と同様の活躍を期待したい。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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