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意外に勝ちきれない、朝日杯馬の次走/共同通信杯

  • 2019年02月05日(火) 12時00分

レース間隔の短いアドマイヤマーズは問題なし?


 今週の共同通信杯は登録段階で8頭と寂しいことになったが、朝日杯馬アドマイヤマーズの参戦でかろうじてレースの格は保たれたという印象だ。

 ただ、「朝日杯馬の次走」というのは狙い方が難しい。意外と勝ちきれていないからである。

 グレード制導入の1984年以降における勝ち馬だと、スクラムダイナがスプリングS2着、ダイシンフブキが弥生賞1着、メリーナイスがスプリングS9着、サクラチヨノオーが共同通信杯4着、サクラホクトオーが弥生賞12着。

 そのあとアイネスフウジンから1、1、1、2、1、1、1着(2着は秋まで出走できなかったエルウェーウィン)としっかり勝っていた時代もあったのだが、マイネルマックスからメジロベイリーまで6連敗。エイシンチャンプが弥生賞に勝ったのを挟んで、コスモサンビームからアルフレードまで9連敗。その後は1、2、3、2、4、1着で、ロゴタイプ(スプリングS)とダノンプレミアム(弥生賞)以外は惜敗している。

 過去20世代だと、朝日杯馬の次走は[3-3-5-9]で勝率は15%。1番人気になった馬が11頭いてこれはやや物足りない。

 なぜそうなるのか、距離延長、それによるラップ構造の違い、多くの馬は3月以降の出走で皐月賞に向けた仕上げ途上……といった理由が考えられる。

 もし休み明けが理由なら、朝日杯からレース間隔の短いアドマイヤマーズは問題なしということになるが、距離は1ハロンとはいえ延長だし、関東の競馬もはじめて。もしハナ差2着であっても裏目千両のような形で配当は伸びるので、仮に本命にする場合でも買い目の組み立て方は工夫したい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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