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12頭出走の京都記念は混戦予想

  • 2019年02月08日(金) 18時00分

前走GI組か、それともGII組か


 今週の重賞はいずれも頭数が少なめで、やや寂しい状況になってしまった。そんな中で京都記念は12頭が出走するが、ドバイの前哨戦としてここを使う馬はおらず、出走馬の近走成績ということでは例年よりややレベルが下がっているようにも見える。

 過去の結果を振り返ると前走GI組が強いので、まずは有馬記念組の扱いを検討するのがよいだろう。

 マカヒキはニエル賞以来勝ち星がないが、ここはさすがに相手関係に恵まれた。一昨年、1番人気で3着止まりだったレースなのでコース・レースへの適性という点では強気になれないが、この相手関係なら能力でなんとかすることもできるかと思う。
 
 パフォーマプロミスは有馬記念と宝塚記念こそ大敗したが、その他のレースでは安定した結果を出している。メンバーレベルで結果がはっきり変わるタイプだとしたらGIIでは期待したくなるし、距離は違うが京都でGII(日経新春杯)を勝っているのもプラス材料だ。

 前走GIII組ではステイフーリッシュが人気になりそうだ。クラシックロードのど真ん中ではちょっと足りない結果になったが、GIIでかつ京都新聞杯勝ちのコースとなれば当然期待は高まる。あとは前走GI組の2頭とどちらを優先するか、それはファン個々の判断だろう。

 タイムフライヤーもGI馬だけにいつ復活があっても不思議ではない。上がり勝負に強いタイプではないので、道中はある程度ペースが流れてほしいところ。ただ今回は典型的な逃げ馬が不在でかつ頭数が少なめなので、そのような展開になるかは微妙なところかもしれない。

 ダンビュライトも立場的に似たところがある。AJC杯はジェネラーレウーノが溜めてしまったぶん、展開的に巻き添えを食ってしまった感がある。よりフラットで上がりがかかる方向にいけば、この馬は常に好走の可能性があるし、今回のメンバーだとタイムフライヤーとセットになりやすい馬だろう。

 ノーブルマーズは宝塚記念で複穴をあけたあとがいまひとつ。今回のメンバーの中では位置を取ろうと思えば取れるタイプだし、ハナは無いにしても2、3番手ならばそのまま粘り込みも可能だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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