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【フェブラリーS】4馬身、5馬身、10馬身… インティ陣営が証言する成長の軌跡

  • 2019年02月10日(日) 18時01分
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▲インティと和田将人調教助手 (撮影:大恵陽子)


6連勝で東海Sを制覇したインティ。デビューは3歳4月と遅く、その後も間隔を空けながら使われてきたが、レースを走る度に5馬身や10馬身と2着以下に大きく差をつけ、強烈な印象を与えた。前走・東海Sでもいきなりの重賞挑戦ながら結果を残したように、1戦毎に成長してきたインティの軌跡を管理する野中賢二調教師とデビューから担当する和田将人調教助手の話から辿る。

(取材・文:大恵陽子)


何とか競走馬になってほしい…


 母キティは野中厩舎でダート4勝。準オープン2着の実績もある厩舎ゆかりの血統だった。しかし、一時はデビューが危ぶまれることもあったという。

「インティが生まれる寸前にキティが顎を骨折して、あまり食べられなくなって母乳が出ないこともありました。だから、インティは体が弱かったんです。レースで走るかどうかより『何とか競走馬に』っていう思いでした」(野中師)

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▲母キティも手掛けた野中賢二調教師 (撮影:大恵陽子)


 高い能力を秘めていた母の仔を無事に競走馬としてデビューさせようと関係者はたくさんの愛情と手をかけ、トレセンに入厩することができた。同い年の馬たちと比べるとたしかに成長はゆっくりだったが、デビュー前からずっと担当する和田助手はこう振り返る。

「調教はやれば動くような感じでした。それで、態勢が整ったのでデビューできたんだと思います」(和田助手)

 2017年4月、阪神ダート1800m未勝利戦で既走馬相手にデビューを迎えた。スタートは1歩目こそゆっくり出たが、スピードに乗るとスーッと逃げ馬の後ろ、3番手インにつけた。

 しかし、勝負所から置かれはじめ、9着でゴール。これがインティにとって唯一の敗戦となっているが、実は「両トモを落鉄していたんです。それで2戦目まで間隔が空きました」(和田助手)という。

 2カ月後に阪神で迎えた2戦目はスタートからハナを奪い、そのまま先頭を譲らずゴール。2着には7馬身もの差をつけていた。

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