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中山記念、GI馬・GI好走馬をどう扱う?

  • 2019年02月19日(火) 12時00分

戦ってきた距離で優劣を考えてみる


 今週の中山記念は豪華メンバー。昨年のGIレースで馬券に絡んだ馬が多数登録している。

 1800mという距離は誰でも走れるといえば走れるのでこのようにメンバーも集まりやすいのだろうが、過去に好走したGIの距離と中山記念での成績の関係というのはちょっと気になるところだ。特にマイルの馬と2000mの馬の比較は馬券を買ううえでも重要な要素になるのではと思う。

 単純な比較として、芝GIを勝った馬が翌年の中山記念に出走したケースでの成績は以下のようになっている(1998年のGIが起点)。同一馬が複数のグループに入ることももちろんありうる(以下同様)。

データ

 こうして見ると守備範囲より短く見える形で出走している馬のほうが優勢だ。ただ、なにぶんサンプル数が少ないので、「JRAGIの1〜3着馬」を起点にするとどうなるか。

データ

 こうして見ると1600mGIは惜敗してきた馬のほうがここでは良い、2400〜2500mGIの惜敗組はダメということになる。スワーヴリチャードのように両方に該当する馬もいるので話がややこしくなってしまう。

 ただそれ以前に全体的に回収率が高く、「さすがGI好走馬」という印象はある。その中でまずは勝ってきたGIをベースに扱いの順位を決め、昨年GIで好走止まりだった馬→GI好走の無い馬、の順に可能なところまでヒモを広げていくのがよいのではと思う。今回示したものの全体像を見ると、「格上タイプは仕上がり途上だから来ない」的な考えを強く持つのは危険なように見える。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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