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中山記念も阪急杯もノーザンダンサー。スパイスに枠順

  • 2019年02月22日(金) 19時00分

オッズに反映されづらいファクターの一つが枠順


 馬券で期待値の高い馬を選択するのに有効な手法は、簡単にいえば「レース結果に相関関係があるにも関わらず、オッズに反映されづらいファクター」を見つけることではないでしょうか。

 たとえば、前走着順がレースの結果に相関関係があるのは明らかですが、着順のいい馬ほど人気になる(オッズは低い)傾向にあるのは明らか。よって、着順のいい馬は的中率は高いですが、基本的に期待値は低いです。

「血統を馬券に活用する研究をしよう」と思ったのは、血統はレースの結果に明らかに相関関係があるのにかかわらず、オッズに反映されていないから。(もちろん血統と結びつけて見ると競馬が楽しいのが最大の理由ですけれど)

 今でもそうですが、JRAのホームページに載っている馬柱や、多くの新聞に掲載されている血統の情報は希薄。しかし血統は、もう少し詳細にタイプ分け、分析すれば、レース結果に明らかな相関関係が生まれることはデータで証明できます(詳細は亀谷ホームページ、スマート出馬表などを参照ください)

 もちろん、血統以外にも、結果に対して相関関係が明らかにも関わらず、オッズに反映されづらいファクターはあります。

 たとえば「枠順」は結果に強く影響を与えることも多いファクターですが、オッズには反映されづらいレースは、まだまだ多いです。

 オッズに多大な影響を与える新聞の見解は、枠順があまり反映されていないこともありますし、枠順だけで戦歴を大きく覆してしまうと考える馬券購入者はやはり多数派ではありません。

 今回の阪急杯と同じコースで行われた重賞。昨年末の阪神Cは、1着ダイアナヘイロー。2着ミスターメロディを本命、対抗に据え大本線で的中することができました。

 大きな理由は2つ。1つはダイアナヘイロー、ミスターメロディが父ノーザンダンサー系であること。阪神芝1400mはサンデーサイレンス系よりもノーザンダンサー系の持久力が優勢になりやすいから。

 なお、昨年の阪神Cでは父ノーザンダンサー系は1,2着馬しか出走していませんでした。

 もうひとつの理由は、内枠寄りの枠であったこと。結果的に阪神Cも1-3着馬は3枠より内だったように、阪神芝1400mは内枠が極端に恵まれる状況も発生しやすいコース。

 昨年の阪神Cもダイアナヘイロー、ミスターメロディが外枠であったら本命、対抗には選ばなかったと思います。

 昔から阪神Cと阪急杯はメンバーが似ているにも関わらず、着順が入れ替わるのは、枠順の影響が強いから。同じメンバーでも枠が変わるだけで着順が入れ変わってしまうわけです。

 と、ここまでは木曜に書いていましたが(笑)入稿直前の金曜日の枠順を見ると、ダイアナヘイローとミスターメロディが見事に外枠に入ってしまいました。

 阪神Cのように内枠も重視するなら「内枠」で「ノーザンダンサー系」の血を持つ馬。特にダンチヒの影響を受ける馬やサンデーの影響が薄いタイプを狙うかもしれません。(ダンチヒの血を持つ馬は亀谷ホームページで無料掲載されている「スマート出馬表」で確認できます)

 ただ、馬場は生き物。外が有利になるかもしれませんので、そこも考慮する必要はあるでしょう。

 中山記念はステルヴィオ。父系が「非サンデー系」の方が優勢なレース。昨年も一昨年も父が「非サンデー系」で5人気以下の人気薄が複数馬券に。

 ステルヴィオは父が非サンデー系のロードカナロア。同種牡馬は母馬の影響を強く「引き出す」タイプの種牡馬。

 母父ファルブラヴは、現役時代に中山記念と同じ400mで割れない距離(非根幹距離)の中山で行われたジャパンCを優勝。母ラルケットも4勝中3勝は非根幹距離。

動画チャンネル「血統の教室」公開中 血統のカリスマ・亀谷敬正が血統にまつわるギモンに一発回答!

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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