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ダービー馬ロジユニヴァースと配合構成が似ているカリナン

  • 2019年02月27日(水) 12時00分
●インシデント(牡 栗東・羽月友彦 父カネヒキリ、母ルスナイオブカラー)

 母ルスナイオブカラーは不出走馬だが、2代母フジノキャラットはダイイチルビー(91年安田記念-GI、91年スプリンターズS-GI)の半妹で、3代母ハギノトップレディは桜花賞馬。近親にはJBCスプリント(GI)など重賞を5勝したマイネルセレクトがいる。

 父カネヒキリはフジキセキの代表産駒の1頭で、抜群のダート適性を武器にジャパンCダート(GI)[2回]、フェブラリーS(GI)、東京大賞典(GI)などビッグレースを総なめにした。残念ながら2016年に死んでしまったが、ミツバ(19年川崎記念-Jpn1)、テーオーエナジー(18年兵庫CS-Jpn2)、ロンドンタウン(17年エルムS-GIII)、ディオスコリダー(17年カペラS-GIII)などの活躍馬を出している。これら4頭のうち3頭はMr.Prospectorのクロスを持っているが、本馬もこのパターン。

 母の父ブライアンズタイムはスタミナと底力にあふれるパワー型血統なので、ダート中距離で期待できそうだ。

●エルズリー(牝 栗東・山内研二 父Graydar、母Miss Luna)

 父GraydarはドンH(米G1・ダ9f)を含めて米6戦5勝。父系はUnbridled's Song→Unbridled→Fappiano→Mr.Prospectorとさかのぼる。初年度産駒は4歳で、まだ重賞を勝った馬はいないものの、現3歳のGray Attemptはステークスを連勝しており重賞での活躍が期待される。2月18日に行われたサウスウェストS(米G3・ダ8.5f)は11頭立てのしんがり負け。ただし、1コーナーで大きな不利があったので巻き返しの可能性は大いにある。

 母の父ヘニーヒューズは日本で種付けした産駒が2017年にデビューし、ダートで成功を収めている。それ以前にマル外として日本に入ったアジアエクスプレスとモーニン(いずれもG1優勝)は、いずれも母方にCozzeneを持っている。本馬の父GraydarにはCozzeneの父Caroが含まれており、この血に入るRelicはヘニーヒューズ産駒の配合的な鍵を握る血のひとつ。

 また、Deputy Ministerに入るGrass Shackもそれと配合的骨格がよく似ているためヘニーヒューズ向きの血といえる。「Graydar×ヘニーヒューズ」の組み合わせは悪くないだろう。ダート戦で着実に稼ぐタイプとなりそうだ。

●カリナン(牝 栗東・矢作芳人 父ヴィクトワールピサ、母ライジングクロス)

 アースライズ(15年フラワーC-GIII・2着、16年愛知杯-GIII・3着、17年マーメイドS-GIII・3着/父マンハッタンカフェ)の半妹。母ライジングクロスは現役時代にパークヒルS(英G2・芝13f197yds)を勝ち、英オークス(G1・芝12f10yds)2着、愛オークス(G1・芝12f)3着などの成績を残した実力馬。本馬は近い世代にネオユニヴァース、Machiavellian、Cape Crossを抱えているので、ダービー馬ロジユニヴァースと配合構成がよく似ている。

 父の父ネオユニヴァースは牝馬の活躍馬が少ない傾向が見られるが、父ヴィクトワールピサは牝馬もよく走っているので期待できそうだ。芝向きの中距離タイプ。

●カーヴィー(牝 栗東・牧浦充徳 父ハーツクライ、母アーリーアメリカン)

 ダートでオープンクラスまで出世したイーグルフェザー(父ネオユニヴァース)、現1000万下のコロニアルスタイル(父ゴールドアリュール)を兄に持つ。母アーリーアメリカンは現役時代にダート短距離で4勝。母の父El Corredorもダート短距離を得意とするスピードタイプで、母は5代以内にMr.Prospectorを3本持っている。そうした特徴に引っ張られて兄姉はいずれもダート短距離〜マイルに適性を示している。

 本馬の父はハーツクライ。サンデーサイレンスの後継種牡馬のなかでは長めの距離に適性があるタイプで、その影響もあって有力な産駒の多くはスピードタイプの母から誕生している。本馬は「ハーツ×短距離母」の成功パターンに属している。芝とダート、どちらに出る可能性もあり、距離はマイル前後がベストだろう。

●フィアボルグ(牡 栗東・矢作芳人 父Invincible Spirit、母Fairytale Ending)

 母Fairytale Endingは不出走。2代母AirwaveはチェヴァリーパークS(英G1・芝6f)など3つの重賞を勝ったスピード馬で、ジュライC(英G1・芝6f)ではOasis Dream、Choisirという強豪に食い下がり3着と健闘している。

 父Invincible Spiritはヨーロッパで最も優れたスピード血統のひとつであるGreen Desertの系統に属し、現役時代はスプリントC(英G1・芝6f)を制覇。種牡馬としては英愛ファーストシーズンサイアーチャンピオンに輝き、その後も名マイラーKingman(カルティエ賞年度代表馬)、Moonlight Cloud(カルティエ賞最優秀古馬)をはじめ多くのG1ホースを送り出して大成功している。

「Invincible Spirit×Galileo」はMagna Grecia(18年ヴァーテムフューチュリティトロフィー-英G1・芝8f)やAncient Spirit(18年独2000ギニー-独G2・芝1600m)など多くの活躍馬が出ている組み合わせ。芝・ダート兼用のマイラーだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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