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【引退/中村均調教師】特別インタビュー(4)「一番の心残りは日本ダービー“その夢を弟子に託したい”」

  • 2019年02月28日(木) 18時02分
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▲トレセンの中村調教師の指定席、競馬界の発展のための提言とは


2月28日付けで引退となる中村均調教師。若干28歳の若さで調教師試験に一発合格。調教師人生は42年におよび、トウカイローマン(オークス)やビートブラック(天皇賞・春)を輩出しました。2/25(月)〜28(木)の4日連続でお届けしてきたインタビューも、今回が最終回です。

50年近く競馬に携わってきた中村調教師。競馬界の移り変わりの中で感じてきたことが、若手騎手を育てることの難しさでした。これからの競馬界の発展のために、中村調教師が考えるプランとは。そして最後は、厩舎を引き継ぐ愛弟子へ、まだ伝えていなかった特別な思いも明かします。

(取材・文=不破由妃子)


【新規開業】厩舎を引き継ぐ愛弟子の長谷川浩大調教師のインタビューも好評掲載中

弟子が継いでくれることは調教師冥利に尽きる


──いよいよ3月1日に長谷川浩大厩舎が開業となるわけですが、技術調教師としての期間を置かずに開業を許された背景には、どんな事情があったのですか?

中村 これもちょっと運命的なんですよ。後継指名制度というのがあって、本来なら1年間、技術調教師として勉強したあとじゃないと引き継げないんです。ところが、調教師さんがひとりお亡くなりになって、思いがけず馬房が空いたんです。それで特例で引き継ぎが可能となって。長谷川が引退したときに、たまたま厩舎スタッフの枠が空いたこともそうですが、神様がね、こうして縁をつないでくれたのかなと思いましたね。

──唯一の弟子が厩舎を継いでくれるなんて、調教師冥利に尽きますよね。

中村 本当ですね。長谷川にはね、「もう一度、面倒をみてください」と言われたときと4回目で調教師試験に受かったとき、2回も感動させられましたわ。あえてというのもあるけれど、助力も助言もしてやらなかったのにねぇ。

 いろいろなことがありましたが、ここまでこられたのは、ひとえに本人の努力の賜物ですよ。僕にもたくさん叶えられなかったことがありますからね。そういう思いも引き継いで、僕以上の成績を挙げてくれることを祈っています。

──先生の背中を見てこられたからだと思いますが、いつかは弟子を取りたいとおっしゃっていました。

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