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サイモンラムセスと挑んだ小倉大賞典&大阪城S回顧

  • 2019年03月05日(火) 18時01分
太論

▲小牧騎手が今年2勝目とサイモンラムセスの騎乗を振り返ります!


日曜日の阪神7Rをキングフォルテで逃げ切り、今年2勝目をマークした小牧騎手。キングフォルテとは久々のコンビでしたが、どうやらレース前から手応えは十分にあったようで…。今週の『太論』では、そのうれしい2勝目のほか、サイモンラムセスと挑んだ小倉大賞典と大阪城Sを振り返ります!(取材・文:不破由妃子)


1-2コーナーを回った時点で、「あ、これは勝てるな」


──日曜日の阪神7Rで今年2勝目をマーク。小牧さん、おめでとうございます!

小牧 ありがとう。やっと両目が開いたね(笑)。

──キングフォルテには10カ月ぶりの騎乗にして、馬にとっては初ダート。戦前の手応えとしては、やはり半信半疑だったのですか?

小牧 いや、やっぱり走ったなと。前からダートは走ると思っててん。新馬の頃から何度も乗せてもらってきた馬やけど、当時からダートのほうが走るんちゃうかなと思っていて。でもやっぱり最初はね、馬主さんとしても芝を使いたいやろうし、実際、芝2000mで未勝利を勝ち上がるまでにも、2着とか3着とか芝でいい競馬をしていたから。

──なるほど。では、小牧さんとしては、初ダートはむしろ楽しみだったと。

小牧 そうやね。砂さえ被らんかったら走ってくれるだろうと思ってた。前に行く馬も少なかったし、いい競馬をしてくれるんちゃうかなって。

──追い切りにも久々に騎乗されていましたね。変化や成長などは感じましたか?

小牧 いや、追い切りはバタバタになってしまって全然ダメやった。その時点では「ちょっと太い」っていう話で、レース前日の土曜日にも追い切ってたね。それで体が絞れていた(当日は前走比マイナス8キロ)こともよかったんだと思う。

──レースは出ムチを入れて迷わずハナへ。小牧さんの「絶対にハナに行くぞ」という意志を感じました。

小牧 いや、そんな感じでもなかったんやけど(苦笑)。松若の馬(2着ダノンケンリュウ)がいたから、2番手でもいいなと思っていたくらい。でも、松若の馬がちょっと遅れたから、それなら行こうと。スタート後にムチを入れたのは、外にバーッと行ったから。それを修正するために一発入れたんや。

──そうだったんですね。

小牧 うん。1-2コーナーを回った時点で、「あ、これは勝てるな」と思った。直線では松若の馬がきたけど、逆に突き放してくれたからね。最後まで余裕やったわ。

──手応えを持っての初ダートできっちり1着。このチャンスをモノにしたのはすごく大きいと思います。続いては、メインの大阪城S(サイモンラムセス)ですが、残念ながら13着に終わりました。

小牧 今日はちょっと苦しいかな…と思ってた。なんせワンターンのコースやからねぇ。馬は元気がよくて、前走と同じくらい調子はよかったんやけど、やっぱりコーナーが4つあるコースのほうがいいね。そのほうがちゃんと息が入るから。

──前走の小倉大賞典は大興奮でした(シンガリ人気でコンマ2秒差3着)。『太論』で小牧さんが、「すごく調子がいいから、ハナに行ければ面白い」とおっしゃっていたじゃないですか。それを参考に馬券を買った方もけっこういたようで、「ありがとうございます!」というお礼のメッセージがたくさん届きましたよ。

小牧 それはよかった。なんせ小倉大賞典はマルターズアポジーが出遅れたからねぇ。そういう運もあったけど、よう頑張ってくれたわ。

──3ハロン目、4ハロン目に12秒台を挟みつつ、必要以上にペースを落とさない小牧さんらしい逃げも見応えがありました。

小牧 思った通りに乗れたし、勝負どころで後ろを突き放したあたりでは、やったかと思ったけどね。あそこまでいったら、やっぱり勝ちたかった。あれで勝てないのがもどかしいところやなぁ。馬に対しては本当によう頑張ってくれたなという思いがあるけど、僕自身でいえば、悔しいとかよりガックリや。

──それにしても、大した9歳馬ですね。

小牧 ホンマやね。あの馬、年齢はまったく関係ないですわ。すごく若い。

──なにしろ、小牧さんが騎乗された小倉大賞典の1週前の追い切りが自己ベストですからね。衰えるどころか進化しています。

小牧 ああ、あのときはビッシリ追ったから。これまで長距離輸送が課題やったみたいやけど、それも小倉大賞典でクリアしてくれたしね。条件次第ではまだまだ頑張ってくれそうやね。

太論

▲これからも条件次第ではまだまだ頑張れそう!

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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