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【阪神大賞典/無料】ステイやハーツの人気馬が強いが、キンカメ産駒は不振

  • 2019年03月10日(日) 18時00分
ここ5年の阪神大賞典勝ち馬は次走春天でも[2-0-2-1]と概ね好走。ステイゴールド産駒は[3-0-0-1]、ハーツクライ産駒は[1-3-0-5]、ディープインパクト産駒は[1-1-1-1]。1人気は[4-0-1-0]。長距離得意な種牡馬を父とする人気馬が順当に勝つレースといえる。いっぽう[0-0-0-6]と不振が目立つのがキングカメハメハ産駒。ラヴリーデイ3人気6着、レーヴミストラル4人気9着、スズカデヴィアス4人気8着と上位人気で掲示板を外している。(解説:望田潤)


アドマイヤエイカン
フサイチエアデールの甥でフサイチリシャールやライラプスのイトコ。ノームコアなども近親のラスティックベルの牝系。札幌2歳Sに勝った後は伸び悩んだかに見えて、5歳を迎えて本格化。距離を延ばして前で受けるようになり軌道に乗ったのはハーツクライの男馬らしい。嵐山Sはハーツクライ苦手の京都外回りなので度外視していいか。ステイヤーズS2着のしぶとい内容を見直す手だろう。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○

コルコバード
リカビトスの3/4姉で、母エンシェントヒルはオープン特別4勝(全てダ1800m)。その母アズテックヒルはファンタジーS(米G2・ダ8.5F)勝ち馬。ナスペリオン的な組み合わせを重ねた配合で、持続力あるストライドで最後は必ず伸びてくる。ただリカビトス同様、どちらかといえば大箱向きの脚質なので、阪神内回りでリッジマンを差せなかった丹頂S以上を望めるかどうか。
距離○ スピード○ 底力○ コース○

シャケトラ
モルジアナの半弟で、オイロパ賞(独G1・芝2400m)勝ちマムールの甥。母母ジェノヴェファはロワイヨモン賞(仏G3・芝2400m)勝ち。母父シングスピールはJC勝ち馬でシンハライトやローブティサージュやガンコなどの母父。一年ぶりのAJCCをいきなり勝ったように地力があるが、肉付きのいい大型馬でパワーで加速するので血統の字面ほど長距離に向くかどうか。一度使ったことで更に前向きな面が出てくるかも。
距離○ スピード◎ 底力○ コース◎

ステイインシアトル
母母ウイークエンドインシアトルはエーピーインディの全妹という超良血でCCAオークス3着。母父ビロングトゥミーはダンジグ直仔でベストターンS(米G3・ダ6F)などに勝ったスプリンター。「父中距離×母父短距離」らしい先行脚質で、4角先頭では[5-1-0-1]。ただ母方は典型的なアメリカンで、鳴尾記念も新潟大賞典もスローの上がりのケイバに持ち込んでの好走だった。長丁場で頑張りをみせるタイプかどうか。
距離○ スピード○ 底力○ コース◎

リッジマン
アドマイヤタイトルやアドマイヤジャコモの半弟で、かしわ記念のストロングブラッドも近親。母アドマイヤモンローは芝中距離を活躍の場とした。父スウェプトオーヴァーボードはレッドファルクスやパドトロワの父でもあるが、本馬やオメガパフュームなどは母方の血が強いと考えるべきだろう。体型的にはカーリアンが強く、コンティニューの牝馬クロスからナスペリオン的斬れも受け継いでいる。
距離○ スピード○ 底力○ コース○

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競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

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