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6歳以上馬だけの阪神大賞典

  • 2019年03月12日(火) 12時00分

GI・GIIの好走歴がものを言う?


 今年の阪神大賞典は、登録馬がまさかの全頭6歳以上ということになった。ざっと調べてみたところ、3月に移った1987年以降で5歳以下馬がいちばん少なかったのは1994年の2頭。1986年以前の暮れに行なわれていた頃には誰かしら3歳馬の参戦があったし、3歳馬が勝つことも多かった。当時と比べたら今年は未曾有の「若い馬不足」となったわけだ。

 過去10年の阪神大賞典で馬券に絡んだのべ30頭のうち、23頭が4,5歳馬。その枠がすべて6歳以上馬に開放されるのだから、レースの前提が例年とはだいぶ異なる。

 ただ、「6歳以上馬の上位独占確定」の状況下であっても、買うべき6歳以上馬とそうでもない馬の峻別を行なうことには意味があると思う。例年の状況下でも馬券に絡むための必要条件を満たしている馬は、今年の状況下ではさらに有力と考えることができるからだ。

 ではその必要条件とはなにか。「格」であり、具体的にはGIとGIIでの好走歴である。

 4,5歳だと上がり馬でそれまでGI・GIIに出走経験が無いというケースも多いだろうが、6歳以上馬ならそれなりに上のクラスでも走っているはず。実際、過去10年の阪神大賞典で馬券に絡んだ6歳以上馬はGI・GIIで……

 ゴールドシップ、フォゲッタブル、ナムラクレセント→優勝歴あり
 トウカイトリック、アドマイヤラクティ→2着歴あり。前者3回、後者1回で3着が2回
 モンテクリスエス→3着3回あり

 となっていた。

 今年の登録馬で条件を満たすのは5頭。着度数順にシャケトラ、リッジマン、ロードヴァンドール、ソールインパクト、アドマイヤエイカン。いずれも連対歴はある。ただソールインパクトとアドマイヤエイカンは3着無しの2着1回なので、優先するなら最初の3頭か。

 この中から1頭軸を決めて残り4頭でもいいし、2頭軸にして残り3頭+条件を満たさない中から好みの1頭というのも手かもしれない。いずれにしてもこの馬たちを優先して予想していきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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