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各重賞に出走する有力馬たちの追い切りを徹底分析!

  • 2019年03月13日(水) 18時00分

休み明けの状態も気になるところだが…


 先週の金鯱賞。◎ペルシアンナイトは4着に敗れてしまいましたが、○ダノンプレミアムは日本ダービー以来という超久々も全く危なげない完勝劇。調教内容を吟味して、対抗評価しただけにホッとしましたが、それ以上に関係者の皆様がホッとしたのではないでしょうか。

 今週も重賞が盛りだくさん。どのレースも春のG1へ向けて、主役になれるか否かのターニングポイントになるだけに、トライアルとはいえ、しっかり結果を出したい馬ばかり。そういった意味では予想は難しくないのですが、逆に力関係がハッキリしていない部分もあり、そこで大きく悩まされます。また、3場すべてがここ2週、雨の中で競馬を行っており、芝の状態も不透明。今週末も関東地方では土曜日に雨の予報があるので、ここも難しいところです。

【フラワーC/エールヴォア】

 前走エリカ賞を勝った後はすぐにこのレースを目指すことを発表。狙うべき場所を決め打っているあたりが、調教欄を見ていても、狙い通りに仕上げることができているのだろうなと感じさせてくれます。レースの1ヶ月前から坂路で15-15をスタートし、2週前からCWでの追い切り。そして、素晴らしい動きを見せたのは1週前でした。

 M.デムーロ騎手が跨っていましたが、リーガルメインを追いかけて、最後は楽々と追いつきます。2週前の併せ馬でも先着していますが、内容としてはそれ以上。コーナリングでの加速力が素晴らしく、このあたりがコーナー4つの舞台でのパフォーマンスの高さに繋がっていると思いますし、そういった意味でこの舞台は最適でしょう。最終追い切りは坂路4F時計の自己ベストを更新する時計。休み明けという印象は全くありません。

エールヴォア

狙い通りに仕上げることができている印象のエールヴォア(3月12日撮影)


【ファルコンS/ローゼンクリーガー】

 前走阪神JFでは惨敗も、この距離では連対率100%を保っています。前走はG1というレースの格もあったと思いますが、追い切りでの動きを見ているかぎりは、やっぱりマイルは長いかも知れません。そう思う根拠はスピード溢れる素晴らしい動き。1週前はCWでの単走でしたが、見た目にはそこまでスピードが出ているように見えないにも関わらず、実際は5F63.9秒。これには本当に驚きました。

 スピードがあるのは間違いありませんが、坂路で時計を出しているわけではありません。これはある意味、厩舎のパターンでもありますが、そこが直線急坂のある中京芝1400mにどのような影響を及ぼすのか。そういった意味では、調教適性としてここで真価を発揮できるかどうかというところでしょう。

ローゼンクリーガー

ローゼンクリーガーはここで真価を発揮できるか(3月5日撮影)


【スプリングS/ファンタジスト】

 3ヶ月ぶりとなる今回。休み明けの状態が気になることはもちろんですが、もっと気になるのが距離。芝1400m以下は3戦無敗で前走がマイルで4着。G1だったことを思えば、十分好走の範囲ですが、そこから距離が1F延びて、なおかつコーナーが4つになるという全く違う舞台設定に判断を悩むところです。

 まず坂路での追い切りの動きを見ていると、やっぱり短いところがいいかも知れないという印象です。先週は坂路3F目11.6秒からの4F目11.7秒。この脚力は本当に素晴らしいと思います。2F目から3F目に1.7秒も加速しているように、脚をためるギアチェンジ能力があることは分かるので、これが1800mにも対応するかどうか。あとは追い切り本数という意味では京王杯2歳S時よりも少ないので、仕上がり自体は当時よりも1割、2割減で考えた方がよいでしょう。

ファンタジスト

ファンタジストは休み明け状態と距離延長が課題となりそうだ(写真中央、3月12日撮影)


【スプリングS/クリノガウディー】

 朝日杯FSでは大変お世話になりました。もともと東京スポーツ杯2歳Sでの追い切りを見た時に、いずれは重賞で熱い印を打つ時がくるだろうと思っていたので、個人的に前走の▲は渾身でした。それだけにここでも高い評価をしたいところですが、先週までの追い切りを見るかぎりは、そうもいかないようです。

 というのも、前走評価した理由は坂路での後半2Fの脚力。3F目と4F目に続けて12秒台、しかも12秒台前半という最終追い切りの内容は圧巻でした。それと比較すると、今回は中間の時点で3F目11秒台は2回あるものの、4F目では失速。また、最終追い切りでは4F目最速にはなりましたが、3F目が13秒台。個人的にはまだ前走のような状態ではないと思っています。

【阪神大賞典/シャケトラ】

 前走時は悪くないという程度の評価しかできず、好走したことを反省するばかり。それだけに今回の評価は慎重になってしまいますが、素直に評価するなら絶賛しても不思議ないくらいの動き。1週前のCWでは戸崎圭太騎手が跨って、馬なりで併せ馬に先着する内容でした。

 そして最終追い切りはCWで3頭併せの最後方。前半が極端に遅かったわけでもないのに、最後は内から抑え切れない手応えで前に並びかけて、1F11.5秒の伸び。もともと追い切りでは機敏に動けるタイプでしたが、それを考慮しても、順当に前走の長期休み明けをひと叩きしての動きの良さが目立っています。

シャケトラ

絶賛しても不思議ないくらいの動きを披露したシャケトラ


◆次走要注意

・3/10 昇竜S【デュープロセス】(4人気1着)

 最後方からのレースになりましたが、展開などを考えると、むしろ好都合。そして、今後の距離延長のローテーションを考えるなら、こんな競馬ができた方がマイル以上にも対応できるような気がします。

[メモ登録用コメント] [ダート]最終追いラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・4歳上500万下【グランドガール】
 今年デビューの亀田温心騎手が騎乗して、CWでの単走。折り合いの難しいところがある馬ですが、きっちり手の内に入れて、最後までしっかり追えていました。ここ2走は惨敗続きですが、今の状態なら十分、好勝負できると思います。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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