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「速い馬が勝つ」年の皐月賞と「タフな馬が勝つ」年の皐月賞の違い

  • 2019年04月12日(金) 19時00分

マイル指向のスピード血統を重視


 皐月賞はタフな馬場になった場合は欧州スタミナ指向の血統馬。一方軽い馬場になった場合はマイル指向のスピード血統が走りやすい傾向のレース。

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 昨年の皐月賞は時計のかかるタフなレース。7番人気1着のエポカドーロはオルフェーヴル産駒。同じく時計がかかっていた2012年の勝ち馬も同じステイゴールド系のゴールドシップ。8番人気3着のジェネラーレウーノは父と母父がどちらも欧州型。2着サンリヴァルも父欧州型。

 一方軽い馬場だった2017年は勝ち馬のアルアインは父ディープインパクト。母父は米国型のエーピーインディ系。先週の桜花賞を高速時計で勝ったグランアレグリアも同じディープ×エーピーインディ系の配合。アルアインも芝2200m以上の勝ち星はなく、マイルGIで3着のマイル指向のスピード持続型。2着ペルシアンナイトもその後マイルCSを勝った馬。

 今年の皐月賞は軽い馬場になりそうで、マイル指向のスピード血統を重視するのが定石。

 アドマイヤマーズは父がダイワメジャー。自身も高速馬場だった皐月賞を優勝。マイルGIも優勝実績がある。

 母父メディシアンの父はマキャベリアン。父がサンデー系で母父にマキャベリアンの配合馬にヴィブロス、ヴィルシーナなど。高速芝2000mGIに実績がある配合。さらに母母父シングスピールも高速皐月賞の適性が高い血。皐月賞を当時のレコードタイムで優勝したロゴタイプは父父がシングスピール。皐月賞をはじめとする高速芝2000mGI、マイルで実績を残す血が並ぶ血統馬。

 そしてマイル指向の高速芝2000mで注目の新種牡馬はジャスタウェイ。

 ジャスタウェイは芝2000mのGI天皇賞を1分57秒5で優勝。4馬身差の2着は歴史的名牝ジェンティルドンナ。ドバイーデューティフリーのハイパフォーマンスで世界1位のレーティングを獲得した馬。マイルGIの安田記念も優勝している一方で芝2200m以上の勝ち星はなし。世界レベルのマイル指向の中距離馬。

 ヴェロックスの父はジャスタウェイ。ドイツのSライン牝系馬。日本ではブエナビスタ、マンハッタンカフェも牝系をたどれば、ヴェロックスと同じSchwarzgoldを牝系に持つ馬。

 アドマイヤジャスタもジャスタウェイ産駒。兄のアドマイヤラクティはコーフィールドC勝ち馬でジャパンカップ4着。父ハーツクライ。兄はステイヤータイプでしたが、弟はジャスタウェイに変わってどうなるか? も個人的には興味があります。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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