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【福島牝馬S】1・2人気馬が不振で荒れ模様 サドラー&ロベルトの血が毎年穴に

  • 2019年04月14日(日) 18時00分
過去5年で1〜2人気[0-3-1-6]と荒れ模様のレース。血統からみた穴パターンは主に二つある。一つはサドラーズウェルズの血で、メイショウサムソン経由でキンショーユキヒメ(7人気1着)、フロンテアクイーン(4人気2着)、デンコウアンジュ(4人気3着)、フサイチコンコルド経由でウキヨノカゼ(3人気1着)、シングスピール経由でリラヴァティ(9人気2着)。もう一つはロベルトの血で、マコトブリジャール(15人気1着)、ケイアイエレガント(5人気1着)、オツウ(13人気3着)などがこの血を引いていた。(解説:望田潤)


ウインファビラス
 ウインブライトの全姉で、3代母ミスゲランの子孫にチリエージェなどが出る。父ステイゴールドと母父アドマイヤコジーンは相性抜群で、この2頭を通じるロイヤルサッシュ≒ミセスマカディーのニアリークロスはスノードラゴンやトゥラヴェスーラなども出て大成功している。全弟同様1800mがベストで、中山牝馬Sもそんなに負けてないが、ここは立ち回りの巧さを活かしたい。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○

ダノングレース
 母チェリーコレクトは伊オークス(伊G2・芝2200m)勝ち。叔母にヨークシャーオークスのシーオブクラスがおり、イトコのダノングレースとは父ディープインパクトと母母ホーリームーンと母父デインヒル系が共通する7/8同血の間柄。母父オラトリオはエクリプスSと愛チャンピオンSの勝ち馬で、この影響が強い後駆なので小回りを捲り差す脚もある。重賞でも相手ナリに走れるだろう。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○

フローレスマジック
 ラキシス、サトノアラジン、サトノケンシロウの全妹で、母マジックストームはモンマスBCオークス(米G2・ダ9F)勝ち。ディープ×ストームキャットはキズナ、エイシンヒカリ、リアルスティール、アユサンなどが出るニックス。デビュー当時より体重が30キロ以上増えて馬がシッカリしてきたが、この配合らしい柔らかなストライドで走るのでどちらかといえば大箱がベターか。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○

ランドネ
 エンキンドルの姪で、母母ラヴィングプライドはオマール賞(仏G3・芝1600m)勝ち。父ブレイムはBCクラシック勝ち馬でリゾネーターの父。ロベルトの父系にスペシャルとミスプロを重ねたパワーと機動力に溢れる配合だが、中山牝馬Sは先行総崩れの展開で苦しかった。愛知杯のようにスンナリなら見直せるが、母父にエーピーインディが入って体型に伸びがあり、1800mよりは2000mのほうがゆったり先行しやすいかもしれない。
距離○ スピード○ 底力○ コース○

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競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

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