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皐月賞は年明け以降の戦績が重要

  • 2019年04月13日(土) 20時00分
 前回4月7日のWIN5は1168万8930円の高額配当決着。3レース目の米沢特別(福島11R)を単勝オッズ49.9倍(12番人気)のクインズヌーサが、4レース目の春雷S(中山11R)を単勝オッズ15.4倍(8番人気)のビップライブリーが制し、配当を押し上げました。

 もっとも、前回4月7日は対象5レースのうち4レースがハンデキャップ競走だったうえ、総組み合わせ数も67万3920通りとやや多め。当たるかどうかはともかく、これくらいの配当になるだろうと予想していた方は多いと思います。

 ちなみに、その前回4月7日は発売金額が6億114万5400円どまりで、2019年に入ってからの最低記録を更新。「今日は荒れそうだ→チャンスだからたくさん買おう」と考えるプレイヤーよりも、「今日は荒れそうだ→当たらないだろうからやめておこう」と考えるプレイヤーの方が多いのかもしれません。上位人気馬ばかりの組番は過剰に買われてしまいがちというWIN5の特性を考えると、おそらく正しいのは前者の発想だと思うのですが、一般的な競馬ファンにはなかなか難しいようです。

 明日4月14日のWIN5は総出走頭数が77頭、総組み合わせ数が82万9440通り(土曜16時現在)。総組み合わせ数は前回よりもさらに増えました。ただ、今回は断然の人気を集めそうな馬がいますし、対象5レースのうち4レースがオープンクラスの競走であることからも、「前回よりは当てやすそう」と考えているプレイヤーが多いんじゃないでしょうか。

◆アンタレスSは脚質や使ってきたレースの格に注目

 1レース目は4歳以上1600万下の難波S(阪神10R)。実績上位のジークカイザー、ブラックスビーチあたりが支持を集めると思います。

 2レース目は4歳以上オープンの京葉S(中山10R)。ダート短距離路線へ転向してきたばかりのシュウジ、ジューヌエコールに注目が集まるでしょう。

 3レース目は4歳以上オープン、ハンデキャップ競走の福島民報杯(福島11R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 4レース目は4歳以上GIIIのアンタレスS(阪神11R)。土曜16時の時点ではウェスタールンド、グリムが人気の中心です。

 5レース目は3歳GIの皐月賞(中山11R)。こちらは土曜16時の時点だとサートゥルナーリアに支持が集中しており、アドマイヤマーズ、ダノンキングリーが続いていました。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年04月07日版]

1位 阪神11R 4.グリム
2位 中山10R 15.ハットラブ
3位 中山11R 1.アドマイヤマーズ
4位 阪神10R 10.ブラックスビーチ
5位 福島11R 13.レッドローゼス
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 福島11R 15.アウトライアーズ
7位 福島11R 8.アーバンキッド
8位 阪神10R 9.ウインクルサルーテ
9位 中山11R 12.サートゥルナーリア
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 中山10R 8.シュウジ
11位 阪神11R 2.テーオーエナジー
12位 福島11R 1.クレッシェンドラヴ
13位 阪神10R 4.ジークカイザー
14位 中山11R 10.シュヴァルツリーゼ
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 中山10R 12.ウインオスカー
16位 阪神11R 10.ウェスタールンド
17位 福島11R 4.ミライヘノツバサ
18位 福島11R 10.マウントゴールド
19位 阪神10R 8.ワイプティアーズ
20位 阪神10R 6.バイガエシ
21位 阪神10R 1.テーオービクトリー
22位 中山11R 13.ブレイキングドーン
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 中山11R 8.ニシノデイジー
24位 中山10R 16.ドリームドルチェ
25位 中山10R 2.ジューヌエコール
26位 阪神11R 14.ヒラボクラターシュ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目の皐月賞(中山11R)はマイラーと大型馬が強いレース。「“JRA、かつ1600m、かつ重賞のレース”において連対経験がない、かつ前走の馬体重が490kg未満だった馬」は2012年以降[2-1-0-57]と安定感を欠いています。また「出走数が6戦以上だった馬」も2012年以降[1-0-1-39]といまひとつ。さらに「“同年、かつJRA、かつ重賞のレース”において連対経験がない、かつ“弥生賞”において4着以内となった経験がない馬」は2012年以降[0-0-0-57]ですから、年明け以降の戦績を重視すべきでしょう。

 ポイントはサートゥルナーリアの扱い。能力やコンディションを心配する必要はないと思いますし、4レース目まで突破した後に単勝で保険を掛けるような作戦も考慮すると、5レース目の断然人気馬は押さえておくのがセオリーです。ただし、2歳のレースと3歳のレースでは道中の流れがだいぶ違いますから、2歳のレースしか経験していない点は不安。アドマイヤマーズをはじめ他にも高く評価すべき馬がいる以上、サートゥルナーリアの一頭勝負はお勧めできません。

 4レース目のアンタレスS(阪神11R)は、格の高いレースで善戦してきた馬と、先行力の高い馬が優勢。「“前年以降、かつJRA、かつ1800〜1900m、かつGI・GIIのレース”において8着以内となった経験がない、かつ前走の4コーナー通過順が3番手以下・競走中止だった馬」は2012年以降[0-0-2-52]と苦戦していました。さらに「出走数が25戦以上だった馬」も2012年以降[1-1-1-50]と不振。今年のメンバー構成ならグリムが有力だと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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