昨年「分析が複雑になりすぎている最難関レース」とまで評した『皐月賞』。なんとか導き出した【教訓】のおかげで(？)今年はなんとか獲ることができました。近年荒れていたレースも落ち着いた結果でしたね。

　とはいえ、◎を打ったダノンキングリーは3着で、○△◎の3連単のみ的中。馬単はハナ差届きませんでした。でもなぜ○サートゥルナーリアを本命にしなかったのか？

　来年も的中するための対応策を含めて振り返っておきましょう…。

【検証ナンバー181】
サンプルレース名/2019年04月14日(日)中山11R・皐月賞(GI)芝2000m

【レース前状況】
　気温はあまり高くならず、桜もまだ残っていた日曜日。午後からの雨予報もなんとか持ちこたえての良馬場開催となる。1番人気は昨年GI『ホープフルS』で無傷の3連勝を飾ったサートゥルナーリア(ルメール)。3か月半の休養明けでも人気は圧倒的に。2番人気には『朝日杯FS』勝ち馬アドマイヤマーズ(Mデムーロ)。最内を引いてレースをつくるのか。3番人気は前走『共同通信杯』でアドマイヤマーズに土をつけたダノンキングリー(戸崎圭)。4番人気はオープン2連勝中のヴェロックス(川田)となっていた。

【レース結果】
1着サートゥルナーリア　　牡3(1番人気)ルメール
2着ヴェロックス　　　　　牡3(4番人気)川田
3着ダノンキングリー　　　牡3(3番人気)戸崎圭

【払い戻し】
単勝　170円
枠連　670円
馬連　950円
馬単　1140円
3連複　1480円
3連単　4390円

なぜサートゥルナーリアは平均値16位だったのか？

「平均値順が機能する」のが『桜花賞』。それに対し「平均値順がまったく機能しない」のが『皐月賞』。この認識は近年の結果から得ている。

　同じ3歳のこの時期のレースなのに、なぜそうなるのかは正直よくわからない…。牝馬のほうがタイム指数と相性がいいってことなのか？　まあ『桜花賞』でも平均値順がそのまま着順に反映されるわけでもないので工夫は必要なのだけど…。だが『皐月賞』では平均値をそのまま拾っただけではまったく方向違いの予想になってしまうのである。

　今年、平均値トップは94で△ニシノデイジー。続いて93△ヴェロックス、93ナイママ、そのあとに91で▲アドマイヤマーズ、◎ダノンキングリー、ランスオブプラーナ、ブレイキングドーン、クリノガウディーが並んでいた。

　ありそうでなさそうな微妙な並び。でも結果から照らし合わせると、2着ヴェロックスと3着ダノンキングリーはこのなかにいるが1着サートゥルナーリアは入っていない。

　ジャッジとしては前走値トップ104を持つダノンキングリーに本命。そして近2走107⇒102ときているアドマイヤマーズに▲。そしてニシノデイジーとヴェロックスに△を打った。

　○サートゥルナーリアは平均値では16位という下位。指数関係なく○印は打ったが、本命を打つ理由は数字上かなり希薄だったということなのだ。

荒れる構造のレースは、来年再び荒ぶる？

　サートゥルナーリアがなぜこんな数値が下位だったのかの理由はひとつ。

「今年になって1戦も使っていなかった」からである。

　まあ平均値で下位だからといって「ない」とはならないのもタイム指数の判断。2歳戦はたとえGIといっても数字が出ないこともあるし、「新馬戦を含めた2歳時3戦だけ」では平均値は上がらないこともわかっている。

　問題は前走の同距離コースでの97という数字。ほかに同距離コースでいえば『弥生賞』でのものを持っている馬もいたが、こちらは重馬場補正の入った100。比べ方としては難しいが、それよりも上という判断は経験上からできるのだ。

　まあ昨年の牝馬3冠アーモンドアイもそんな「結果よりも指数が出ていないタイプ」だった。こういう馬をどういう順位づけにするかというのは毎回悩まされる。

　今年は割と「堅め」に収まった『皐月賞』。しかし来年もこうなるとは限らない。「荒れる構造をしているレース」は、また大きく荒ぶることになるからだ。

　来年も平均値順をそのまま受け入れてはいけないと思う。それよりは今年も一応(？)機能した『前走値』重視のほうが正解を導きやすいはずである。

【今週の教訓】
●やはり『皐月賞』は平均値順シンプル判断というのは危険！
●『前走値』重視はそのまま続行。平均値下位にも正解はいると考えろ！