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天皇賞・春出走馬が好走する条件・状況とは!? 3重賞の追い切りを徹底分析!

  • 2019年04月24日(水) 18時00分

ユーキャンスマイルの不安要素は斤量のみ?


 先週のマイラーズC。レース当日は京都競馬場で競馬セミナーの講師という仕事でしたが、講義の題材として、マイラーズCのパドックを見ることができました。2番パクスアメリカーナから連鎖して煩くなっている各馬の状態でしたが、8番グァンチャーレはどっしりと落ち着いています。これを見て「いける!!」とおもいましたが、まさかインディチャンプが4着とは。

 +15キロのモズアスコットを無印にして、予想はほぼ完璧でしたが、それでも大儲けできないあたりは馬券センスがないということでしょう。今週の天皇賞・春。予想はもちろん、馬券もきっちりと組み立てて、皆様のお役に立ちたいと思います。

【青葉賞/リオンリオン】

 横山典弘騎手が跨って、2番手のレースで3着、ハナを切って1着。松永幹夫厩舎の馬に騎乗すると、これまでの戦法とはまるで違う騎乗で結果を出す、これがこのコンビの良いところだという印象があります。個人的には前走左回りから今回も引き続きの左回りは必ずプラスになると考えています。

 それに日曜日、左回りのCWで2回追い切られている点も良いと思います。1週前の坂路では併せ馬に遅れてしまいましたが、やっぱり瞬発力には乏しいタイプ。それを再認識するような動きだったと思います。最終追い切りはCW。以前は単に首の位置が低い走りでしたが、今はそれを有効にできるフットワークになってきました。躍動感もありますし、やっぱり自分のリズムで走れば、素晴らしい動きができます。逃げる逃げないは別として、自分のリズムで走れるかどうかでしょう。

リオンリオン

自分のリズムで走れば、素晴らしい動きができるリオンリオン


【天皇賞・春/エタリオウ】

 前走日経賞は休み明けうんぬんというよりも、勝ち馬の術中にはまって2着というのが個人的な見解。馬体重が前走から6キロ減っていたように、休み明けという状態ではありませんでした。だからこそ3コーナー手前から動いていく脚が使えたと思いますし、今回も順調に追い切りを消化すればと思っていました。

 1週前追い切りはキリの影響で道中の動きを確認することはできませんでしたが、ゴール前での動きはしっかり。最終追い切りは坂路で前方に同厩舎の併せ馬が走るのを見ながらの単走。ゴールに向かって、ぐんぐんと加速していく走りは上々だったと思います。あとはゴールで先頭に立てるかどうか。ここはいろんな状況によると思います。

エタリオウ

ゴールに向かって加速していく走りは上々だったエタリオウ(4月23日撮影)


【天皇賞・春/ユーキャンスマイル】

 今回は休み明けで帰厩した当初から動きの良さが目立っていました。もしかすると前走で勝ち切ったことが馬にとってはなによりもプラスだったのかも知れません。CWでの1週前追い切りは出だしの状態が良かったこともあり、過去最高とも思える動きの良さだったと思います。

 最終追い切り場所が坂路は前走時と同じ。併せ馬で追いかけるという内容も同じですから、好走パターンの理想形とも思えます。状態に関してはピークと思えますが、あとは斤量。近走で53キロ、54キロだったのが、今回は58キロ。菊花賞の57キロ経験があるので、特に問題ないと思いますが、もし凡走するようならそれが原因かも知れません。

ユーキャンスマイル

過去最高とも思える動きの良さだったユーキャンスマイル(写真奥、4月16日撮影)


【天皇賞・春/クリンチャー】

 有馬記念は明らかに状態が良いとは思えず、日経賞は前走から立て直して、少し回復しているという状態。ここ2戦に関しては、調教内容から主観的にも客観的にも推せる部分はありません。よって、大敗したのは当然だと判断しています。

 そこからどう立ち直ってくるのか。注目していましたが、2週前追い切りの時点でその兆しを感じ、1週前追い切りを見た直後には担当する長谷川万人調教助手に笑顔で時計を書いた紙を手渡しました。これなら最終追い切りは坂路でいい動きをしてくれる、そう思っていましたが、やっぱり思った通りの4F目最速ラップ。あとは枠順やレース展開といった諸条件次第ということになりそうです。

クリンチャー

諸条件次第で良い結果が期待できるクリンチャー(4月16日撮影)


【新潟大賞典/ブラックスピネル】

 音無秀孝調教師が力こぶの1頭。「前走も決して悪い競馬じゃなかったけど、やっぱりハナを切る方がいいと思うし、5勝はすべて直線の長いコース。小回りも合っていなかったと思う」と同師。前走後は一旦放牧へ出されていますが、この中間もしっかり乗り込んでいます。

 1週前追い切りではセネッティと併せて先着。軽快に動けていますし、あとは25日に予定されている最終追い切りで4F51秒を切るような速い時計を出してくるようだと好走時に追い切りパターンに該当するので、今回も良い結果が期待できそうです。

ブラックスピネル

今回も良い結果が期待できそうなブラックスピネル(4月23日撮影)


◆次走要注意

・4/20 六波羅特別【ドラグーンシチー】(2人気2着)

 馬体を減らすこともなく、勝ちパターンの競馬をしましたが、結果は2着。これは勝った馬が強かったというしかありません。さすがにこれだけ詰めて使ったこともあり、少し気持ちに余裕がなくなってきたということで、これで放牧へ。帰厩して馬体重が減っていなければ、1000万下はすぐに勝ち上がります。

[メモ登録用コメント] [芝マイル]馬体重が減っていなければ勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・スイートピーS【レッドアネモス】
 コントラチェックを負かした時は追い切りでも抜群に動いていましたが、3歳になってから前走までは急に動かなくなった印象。それが先週あたりから動けるようになり、最終追い切りは素晴らしい動き。気温上昇とともに状態が上がっているのかも知れません。

レッドアネモス

最終追い切りは素晴らしい動きだったレッドアネモス(写真奥)


【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

【次回更新日について】
 今週末の3日間開催に伴い、来週は最終追い切りを木曜に行う陣営も想定されるため、来週の『調教Gメン研究所』は、公開日時を5月2日18時に変更させていただきます。

 何卒ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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