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【騎手のGIコース解説】マイネルホウオウで悲願達成 柴田大知騎手が解説するNHKマイルCの攻略ポイント(無料公開)

  • 2019年04月29日(月) 18時02分
GIドキュメント

▲2011年に中山GJを勝利、2013年にNHKマイルCを勝ち平地・障害両GI制覇を果たした (撮影:下野雄規)


現役騎手にGIの舞台を解説をしてもらう当コーナー。NHKマイルCが行われる東京芝1600メートルについて語るのは、2013年にマイネルホウオウで悲願の平地GI初制覇を飾った柴田大知騎手(41)。レース後の涙のインタビューは、大きな感動を呼んだ。当時を振り返りつつ、コースのポイントをレクチャーしてもらった。

(取材・文=東京スポーツ・藤井真俊)


数年前までは0勝の年も…自ら掴んだ人生の逆転劇


――マイネルホウオウで制した2013年。直線一気の豪脚と同時に、今でも忘れられないのはレース後の涙、涙のインタビューです。

柴田大 NHKマイルCを勝つ数年前まで、1勝もできない年(2006、2007年)もありましたからね。勝てないどころか、騎乗馬がいなくて、トレセンで週末を過ごすこともありました。そんな自分がGIを勝てるなんて…。様々な気持ちが溢れ出てしまいました。

――レースを振り返ってください。道中は後方でじっくり脚を溜める形でした。

柴田大 とにかく自分のリズム…マイネルホウオウと呼吸を合わせることを心がけていました。それというのも、そこまでなかなか噛み合わないレースが続いていたので。

 使うごとに気持ちが入ってきて、実戦でポジションを取ろうと意識をすると、一生懸命に走りすぎてしまうというか…。でも敗戦を糧にしながら自分自身、段々とマイネルホウオウのことを理解できるようになり、調教などを通じて馬もそれに応えてくれるようになりました。

――そういう積み重ねが結実したのが、あのNHKマイルCだったんですね。

柴田大 はい。自分自身、色々な失敗もしてきました。1頭の騎乗馬を集めることにすら苦労していたものですから、どうもレースに行くと力が入りすぎてしまっていたんですよね。せっかくチャンスを頂いたのだから「結果を出さなきゃ」、「いい競馬をしなきゃ」って。

 でもそれでは空回りしてしまうんです。だって走るのは馬なんですから。人間が力んだっていいことがない。しかしあのNHKマイルCでは本当に道中リズムよく運ぶことができて…。それが最後の末脚につながったのだと思います。

GIドキュメント

▲10番人気の伏兵評価、鞍上の執念も相まっての大金星 (撮影:下野雄規)


3歳馬同士のレースがゆえに、枠順が大事


――それではコースのポイントを聞かせてください。最も気をつける部分はどこでしょう。

柴田大 最初のポジショニングですね。ワンターンで直線の長い舞台ですけど、最近はペースが落ち着くケースが多いので。

――となると積極的に前を取りに行きたい?

柴田大 いえいえ。この位置に…と決めてポジションを取りにいくと、どうしても馬に負担がかかってしまいます。だから先ほども言ったように、どれだけリズムを崩さず、よりいい位置をとれるか。つまりスタートがすごく重要になると思います。

――枠順はいかがですか。

柴田大 真ん中あたりが1番いいと思います。内だと他馬に包まれてしまう可能性があるので。まして3歳馬同士のレース。まだ周囲からのプレッシャーに慣れていない馬もいますから。

 一方、外枠だと行くか、下げるかであまり選択肢がありませんし、3コーナーで外に振られるリスクも…。そういう意味で色んな形に対応しやすい、真ん中あたりがベストだと思いますね。

――同舞台ではシャイニープリンスのGIII富士S(12番人気2着=2014年)、マイネルアウラートのGIII東京新聞杯(11番人気3着=2016年)でも穴をあけています。GIとその他の重賞で違いはありますか?

柴田大 やはりGIの方がタイトなレースになりますし、トップクラスの馬が集まるので、出走各馬の力量差が少ないですよね。だから普通の重賞や下級条件に比べて、ほんのわずかなミスや綻びが、そのまま着順に大きく影響するように思います。

――気が抜けませんね。

柴田大 ええ。でもその分、勝った時の喜びも大きいのだと思います。ぜひもう1度また、GIを勝ってみたいですね。

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