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ミッキークイーンの全妹リズムオブラヴ

  • 2019年05月01日(水) 12時00分
●セレナズヴォイス(牝 栗東・藤原英昭 父Honor Code、母Thegirlinthatsong)

 母Thegirlinthatsongは米テキサス州で生産され、ラカナダS(米G2・ダ8.5f)を勝った。悲劇の名牝Eight Belles(牝馬ながらケンタッキーダービーで2着と健闘したものの安楽死処分に)とよく似た配合構成であり、繁殖牝馬として期待できる存在だ。

 父Honor CodeはメトロポリタンH(米G1・ダ8f)とホイットニーS(米G1・ダ9f)を勝って米古牡馬チャンピオンとなった活躍馬。Serena's Song(米3歳牝馬チャンピオン)の牝系に「A.P.Indy×Storm Cat×Mr.Prospector」という良血なので種牡馬として期待できる。現2歳世代が初年度産駒。本馬は「Honor Code×My Golden Song」という見慣れない血統ながら、近年のアメリカの名血が集められており悪くない。ダート中距離で活躍できそうだ。

●ダーヌビウス(牝 栗東・石坂正 父キングカメハメハ、母ドナウブルー)

 イシュトヴァーン(現オープン/父ルーラーシップ)、ドナウデルタ(19年チューリップ賞-GII・4着/父ロードカナロア)の4分の3妹。母ドナウブルーは京都牝馬S(GIII)、関屋記念(GIII)の勝ち馬で、ヴィクトリアマイル(GI)2着、マイルチャンピオンシップ(GI)3着などGIでも上位争いをする優れたマイラーだった。その全妹に年度代表馬に二度選出され、顕彰馬にもなったジェンティルドンナ(12、13年ジャパンC-GI、14年ドバイシーマクラシック-G1、14年有馬記念-GI、牝馬三冠)がいる。

「キンカメ×ディープ」はコンスタントに走る一方、やや詰めの甘さも見受けられる。4分の3姉ドナウデルタよりも馬体がひとまわり大きく、幅もあり、これまでの兄弟で一番いい。切れる脚があれば楽しみ。芝向きの中距離タイプ。

●ハナビマンカイ(牡 栗東・藤原英昭 父ディープインパクト、母メジロツボネ)

 グローリーヴェイズ(19年日経新春杯-GII、19年天皇賞・春-GI・2着)の全弟。母メジロツボネは現役時代に芝短距離で4勝を挙げ、1600万下まで出世した。スウェプトオーヴァーボードとアンバーシャダイを組み合わせると、Ambehavingとクリアアンバーの相似な血のクロスが生じるので好ましく、同パターンの配合からオーバルスプリント(Jpn3)を勝ったキョウエイアシュラが出ている。

 メジロツボネはそれに加えて牝馬三冠馬メジロラモーヌのファミリーであり、すでに非凡な繁殖牝馬であることを証明している。全兄グローリーヴェイズは2代母メジロルバート(メジロライアン×モガミ)のスタミナが主張しているのか中長距離タイプに出たが、母の父はスピード型のスウェプトオーヴァーボードなので、マイラーに出る可能性もある。いずれにしても底力があり、兄と同じく重賞戦線で活躍できるだろう。

●ブレーナード(牡 美浦・高橋祥泰 父ロードカナロア、母ファーゴ)

 全兄ヴァルディゼールはシンザン記念(GIII)の勝ち馬。母ファーゴは現役時代に芝1600mで3勝を挙げ、1000万クラスまで出世した。3代母Russian Balletはトライマイベスト、El Gran Senor、ロッタレースと4分の3きょうだいの関係にある超良血。ロッタレース牝系にロードカナロアを交配し、母の父にサンデー系種牡馬を挟む、という配合から女傑アーモンドアイが誕生している。

 本馬はロッタレースの4分の3姉Russian Ballet牝系にロードカナロアをつけ、母の父がサンデー系なので配合構成がよく似ている。父ロードカナロアにはトライマイベストが含まれているのでEl Gran Senorとの4分の3同血クロスを持つ点も共通している。芝向きのマイラー。

●リズムオブラヴ(牝 栗東・藤原英昭 父ディープインパクト、母ミュージカルウェイ)

 オークス(GI)と秋華賞(GI)など3つの重賞を制したミッキークイーンの全妹。母ミュージカルウェイはドラール賞(仏G2・芝1950m)を勝った中距離馬。

 母の父Gold AwayはNureyevとBlushing Groomを併せ持つので、名牝ハルーワソングと似ており、母にはさらにMr.Prospectorが入るのでヴィルシーナ(13、14年ヴィクトリアマイル-GI)とヴィブロス(17年ドバイターフ-G1、16年秋華賞-GI)の姉妹、アンビシャス(16年大阪杯-GII、15年ラジオNIKKEI賞-GIII)などと配合構成がよく似ている。この血統はサイズだけが問題だが、ミッキークイーンよりも若干大きめなので楽しめそうだ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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