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産地別3歳馬勢力図(関西馬編)

  • 2019年05月09日(木) 18時00分
イメージ写真

現オープンクラスの3歳馬を生産地別に分けたときに浮かび上がるものは一体…(写真はイメージです)

栗東所属の有力馬で圧倒的シェアを誇るのは?


 いよいよオークスとダービーが近づき、3歳馬のクラシック路線はクライマックスを迎えつつある。5月9日現在、JRAに登録されている3歳のうちオープンクラスにいるのは東西合わせて198頭(西111頭、東87頭)。それぞれの産地を調べてみると次のようになる。

 まず栗東トレセン所属馬。

 アイラブテーラー(浦河)、アヴァンティスト(静内)、アウィルアウェイ(NF)、アクアミラビリス(SF)、アスターペガサス(外)、アズマヘリテージ(日高)、アッシェンプッテル(静内)、アドマイヤジャスタ(NF)、アドマイヤマーズ(NF)、アールロッソ(静内)、イッツクール(浦河)、イベリス(三石)、イメル(三石)、ヴァニラアイス(浦河)、ヴァルディゼール(NF)、ヴィント(平取)、ヴェロックス(NF)、ウーリリ(NF)、エイティーンガール(日高)、エルモンストロ(浦河)、エングレーバー(NF)、エールヴォア(白老)、オーパキャマラード(新冠)、カシノティーダ(熊本)、カテドラル(NF)、カリボール(NF)、カントル(NF)、キュールエサクラ(安平)、ギルマ(静内)、キンゲン(日高)、グラディーヴァ(NF)、グランプリワン(三石)、クラージュゲリエ(NF)、クリソベリル(NF)、クリノガウディー(日高)、グルーヴィット(NF)、クロノジェネシス(NF)、ケイアイターコイズ(新冠)、ケイデンスコール(NF)、ゲンパチルシファー(浦河)、ゴータイミング(SF)、ゴールドラグーン(安平)

生産地便り

今年の3歳GI路線の結果を象徴するようにノーザンファーム生産馬の割合が圧倒的だ(写真はイメージです)


 列記してみて、あまりの数の多さに後悔し始めているのだが、ここまでで42頭である。あ行〜か行のみでこれだけいる。括弧内は生産地だが、SFとNFはそれぞれ社台ファーム、ノーザンファームの略号である。ざっと計算してみても、今年の3歳GI路線の結果を象徴するようにノーザンファーム生産馬の割合が断然高い。42頭中、実に16頭である。たまたま五十音順の前半に固まっているだけかもしれないのでもう少し列記を続けてみよう。

 サヴォワールエメ(SF)、サトノルークス(NF)、サートゥルナーリア(NF)、シゲルピンクダイヤ(日高)、ジャカランダシティ(NF)、ジャスティン(日高)、ジュランビル(新冠)、ショウナンタイガ(安平)、シングルアップ(平取)、スタークォーツ(浦河)、セプタリアン(NF)、タイセイモナーク(NF)、タイミングナウ(外)、タガノディアマンテ(新冠)、ダノンチェイサー(NF)、ダノンファンタジー(NF)、タマモメイトウ(新冠)、ディアンドル(NF)、ディープダイバー(新冠)、デュープロセス(外)、トオヤリトセイト(SF)、ナンヨーイザヨイ(NF)、ニホンピロヘンソン(静内)、ニューモニュメント(静内)、ノーヴァレンダ(NF)、ノーワン(静内)、ハッピーアワー(浦河)、パドカトル(三石)、ハバナウインド(安平)、ハヤブサナンデクン(静内)、ヒデノヴィーナス(日高)、ビーチサンバ(NF)、ヒーリングマインド(外)、ファイトフォーラヴ(十勝)、ファンタジスト(日高)、フェアリーポルカ(NF)、ブラックウォーリア(浦河)、ブリングイットオン(静内)、ブルベアイリーデ(浦河)、ブレイキングドーン(浦河)、プールヴィル(SF)、ベルスール(SF)、ポップフランセ(SF)

 さ行〜は行まで43頭を列記してみた。あ行〜さ行よりはやや少ないものの、ノーザンファーム生産馬は12頭と断然多い。ここまでで85頭中28頭がノーザンファームで占められている。
 
 もう少しお付き合い頂きたい。ま行以下を列記してみる。マイネルフラップ(新冠)、マスターフェンサー(浦河)、ミッキーブラック(NF)、ミッキーブリランテ(NF)、ミトノマルーン(新冠)、メイショウアステカ(浦河)、メイショウケイメイ(浦河)、メイショウショウブ(浦河)、メイショウテンゲン(浦河)、メスキータ(浦河)、モンペルデュ(外)、ラヴズオンリーユー(NF)、ラブミーファイン(静内)、ラミエル(日高)、ランスオブプラーナ(静内)、リオンリオン(NF)、レターオンザサンド(浦河)、レッドアネモス(SF)、レッドジェニアル(SF)、レッドルゼル(SF)、レディマドンナ(静内)、ロジャーバローズ(静内)、ローゼンクリーガー(静内)、ロードグラディオ(三石)、ワイドファラオ(静内)、ワールドプレミア(NF)

 ま行以降は上記の26頭である。ここではノーザンファーム生産馬は5頭にとどまり、日高管内生産馬が多い。しかし、栗東所属馬111頭のうち、33頭がノーザンファーム生産馬という計算になり、率にして29%、オープン馬のほぼ3割がノーザン生産馬ということになる。

 相対的に重賞勝ち馬は西の方がずっと多く、上記の111頭の中にはノーザン生産の有力馬がズラリと並ぶ。まさに圧倒的という他ない。次回は関東所属馬を見てみたいと思う。

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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