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父母が三冠馬のラインベック

  • 2019年05月15日(水) 12時00分
●セントオブゴールド(牡 美浦・木村哲也 父ディープインパクト、母キューティゴールド)

 ジャパンC(GI)、秋華賞(GI)、オールカマー(GII)などを制し、4歳時に最優秀古牝馬に選出されたショウナンパンドラの全弟。母キューティゴールドはステイゴールドやレクレドールの半妹で、この一族は気性の激しさと同時に無類の活力を伝えており、コンスタントに重賞クラスの大物が誕生している。

「ディープインパクト×フレンチデピュティ」の組み合わせはニックスで、全姉ショウナンパンドラのほかにマカヒキ、カミノタサハラ、メイショウテンゲン、アンジュデジールなど多くの重賞勝ち馬が誕生している。全姉ショウナンパンドラも3歳春時点ではフラワーC(GIII)5着が最高成績だったように、決して仕上がりの早い血統ではないが、これだけの血統なので楽しみが大きい。

●ディアスティマ(牡 栗東・高野友和 父ディープインパクト、母スウィートリーズン)

 母スウィートリーズンはエイコーンS(米G1・ダ8f)をはじめアメリカのダートG1を3勝。母の父ストリートセンスは日本でも1年供用されたことがあり、産駒はダート向きだったが、「Street Cry×Dixieland Band×His Majesty」という組み合わせなので、ブルードメアサイアーとしては芝向きの産駒を出す可能性を秘めている。

 母方にMachiavellianを持つディープインパクト産駒は13頭中12頭が勝ち上がり、連対率30.1%、1走あたりの賞金額534万円と大成功している(ディープインパクト産駒全体は連対率24.1%、1走あたり330万円)。また、Blushing Groomを併せ持つパターンはいずれもGIを勝ったヴィルシーナとヴィブロス姉妹と同じ。大柄で筋肉量豊富な馬体は迫力十分で大物感にあふれている。芝向きの中距離タイプだろう。

●マイラプソディ(牡 栗東・友道康夫 父ハーツクライ、母テディーズプロミス)

 母テディーズプロミスは米西海岸でダート短距離を走り、ラブレアS(G1・ダ7f)を1分20秒47の好タイムで快勝した。父ハーツクライはSeattle Slewと相性が抜群で、このパターンからスワーヴリチャード、アドマイヤラクティ、カレンミロティック、シュンドルボン、カポーティスターなど多くの活躍馬が出ている。

 本馬の2代母Braids and Beadsは、スワーヴリチャードの2代母の父General Meetingと4分の3兄弟。したがって本馬とスワーヴリチャードは配合構成が似ている。母がアメリカでダート7ハロンのG1を勝ったスピード馬で、父がハーツクライという配合はYoshida(18年ウッドワードS-米G1、ターフクラシックS-米G1)と同じ。全体構成がやや堅いので芝・ダート兼用タイプ。いずれにしても大物感がある配合なので有望だ。

●ラインベック(牡 栗東・友道康夫 父ディープインパクト、母アパパネ)

 母アパパネは2010年の牝馬三冠馬で、ヴィクトリアマイル(GI)では女傑ブエナビスタを破って優勝している。本馬はモクレレ(現1000万下)、ジナンボー(現1600万下)の全弟。「ディープインパクト×キングカメハメハ」はワグネリアンやデニムアンドルビーをはじめ多くの活躍馬が出ており、連対率34.8%、1走あたりの賞金額557万円と走っている(ディープインパクト産駒全体は24.1%、1走あたり330万円)。

 母は筋肉質で大柄な馬体をしており、Kingmambo系の長所であるフィジカル面の強さを持っていた。やや非力で小柄な父にいかにも合いそうなタイプだ。配合、馬体とも相性的には申し分ないが、唯一の懸念材料が気性。全兄のモクレレとジナンボーは気性面の問題がつきまとい、これさえなければ……というタイプ。ここがクリアできていれば相当やれるはず。

●ラウダシオン(牡 栗東・斉藤崇史 父リアルインパクト、母アンティフォナ)

 アンブロジオ(18年ファルコンS-GIII・4着/父ローズキングダム)の半弟。母の父Songandaprayerは3歳時にファウンテンオブユースS(米G1・ダ8.5f)を勝ち、3歳春のケンタッキーダービー(米G1・ダ10f)では6ハロン通過1分09秒25という同レース史上最速のペースで逃げまくった快速馬。日本ではサープラスシンガー(07年函館スプリントS-2着)の父として知られている。その2代父UnbridledはDr.FagerとIn Realityのニックスから誕生した名種牡馬で、これを継続した配合は成功している。

 父リアルインパクトは2代母の父がIn Reality。母方にUnbridledを持つ配合は父の成功パターンのひとつとなりそう。母アンティフォナはこれまで3頭の産駒が競走年齢に達し、2頭が勝ち上がっている。繁殖牝馬としての能力に恵まれ、なおかつ本馬は配合的に見どころがあるので期待十分。芝短距離〜マイルあたりで本領を発揮しそう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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