皐月上位が全滅は考えにくい、穴馬を買うならヒモで
オークス前に、「桜花賞組は最低1頭絡む」という話をテレビでした。実際、オークスが春に行なわれるようになった1953年以降で、桜花賞出走馬(オークスとの間にトライアル等に出走した馬も含む)が全く絡まなかったオークスは1974年のトウコウエルザ、スピードシンザン、メジロフクシマだけではないかと思う。
ただ、09〜18年のオークスにおける桜花賞出走馬は[8-5-5-62]で、馬券に絡んだ馬の6割だった(そして19年は1頭のみ)。それに比べると皐月賞出走馬の東京優駿成績は[9-7-5-77]で、馬券に絡んだ馬の7割と桜花賞より高い。
これが「前走皐月賞組」(間に1走挟んだ馬を除く)とすると[9-7-4-65]。これを前走着順別成績と前走人気順別成績で見ると、前走人気順別成績のほうが前走の序列とダービーでの成績が繋がる傾向が高い。
高いと言っても少しの話だが、分かりやすいように比較すると、前走6着以下からダービーで馬券に絡んだ馬は過去10年で6頭。前走6番人気以下からだとそれより少ない3頭。逆に前走1〜3着からは11頭、前走1〜3番人気からは14頭だ。
前走人気はあくまで前走の前評判、前走着順は競走した結果だから、本来なら後者のほうがダービーでの着順にも繋がるはずだ。しかし実際には逆になっている。
これは皐月賞がダービーと違う適性を要求するレースになって荒れた場合、両者で好走馬が共通しない結果になるためではないかと思う。皐月賞1〜3着馬が全滅だった17年が典型だ。
一方今年の皐月賞は、1〜4着馬が1,4,3,2番人気と堅かった。このような年のダービーは、皐月賞上位馬が来やすいのではないだろうか。皐月賞5番人気以内かつ5着以下だった馬はダービーで[6-4-1-18]の複勝率37.9%。3番人気以内かつ3着以内だと[3-3-1-7]で複勝率50%。前者には皐月賞1〜3着馬すべてが、後者にはサートゥルナーリアとダノンキングリーがあてはまる。これらが全滅というのはなかなか考えがたい。
例えば人気薄でぜひ買いたい穴馬を持っている場合でも、軸の穴馬→皐月賞上位の人気馬(1〜3頭)→(点数を何点にしたいかに応じてヒモ)という3連複フォーメーションを検討するのが良いのではと思う。