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【日本ダービー制覇!!】浜中俊×藤岡佑介(前編)『ジョッキールームは「浜中! 浜中!」の大合唱』

  • 2019年06月05日(水) 18時02分
with 佑

▲可愛い後輩の栄光を、佑介騎手が祝福 (撮影:山中博喜)


二冠への期待を背負ったサートゥルナーリアが、1.6倍の支持を集めた第86回日本ダービー。詰めかけた11万人の大観衆の前を先頭で駆け抜けたのは、サートゥルナーリアの同厩で浜中騎手が騎乗する、12番人気のロジャーバローズでした。2ケタ人気馬のダービー制覇は53年ぶり。

歓喜の瞬間を京都のジョッキールームで見守った藤岡佑介騎手。「浜中! 浜中!」の大合唱だったといいます。公私共に親しくしている可愛い後輩・浜中騎手の栄光を、ふたりで振り返ります。

(取材・文=不破由妃子)


レース後、下唇を噛んでいたシーンの真相


佑介 ハマ、ダービー優勝、おめでとう!!!

浜中 ありがとうございます!

佑介 面白い展開になったなと思って見ていたけど、正直今年は上位人気3頭が強いと思っていたから、まさか粘り切るとは…。後輩たちは直線の半ばあたりで「浜中さん! 浜中さん!」て叫んでいたけど、あのペースだったこともあって、俺はまだ「まさか…」という気持ちが強くて声は出なかった。

 でも、さすがに残り100mくらいで「ここまできたら勝てー!!!」って叫んだわ(笑)。もう京都のジョッキールームは「浜中! 浜中!」の大合唱だったよ。

with 佑

▲佑介騎手「さすがに残り100mくらいで“ここまできたら勝てー!!!”って」 (撮影:山中博喜)


浜中 うれしいですねぇ。ホントにありがとうございます。

佑介 ゴールした瞬間は、みんな「やったぁー!」みたいな感じだったんだけど、そのあとハマがずっと内を見ていたでしょ? だから今度は「どこ見てんねん!」で盛り上がって(笑)。

 審議のランプが点いているかもしれないと思って掲示板を見るパターンはあるけど、ハマの場合はずっと1頭で走っていたし、ゴール前も際どくなかったのに。

浜中 ですよね。自分でもよくわかりません。確かに普通なら勝ったと確信できるくらいの着差だったと思うんですけど、あのときは心のなかで「たぶん残っているな」と思いつつ、いっぽうで「いや、ウソだろ!?」という思いがあって。それで内を見たり外を見たり…。正直言って、パニックでした(笑)。

佑介 そうだろうなぁ。だってダービーだもん。それにしても、なぜかずっと下唇を噛んで変な顔をしてたよな。俺はずーっとそれが気になってた(笑)。

with 佑

▲浜中騎手「内を見たり外を見たり…。正直言って、パニックでした(笑)」 (撮影:山中博喜)


──下唇を噛むことで、涙をこらえていたのでは?

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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

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1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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