混戦模様のG3!雨予報だが、どう影響?
先週から阪神競馬場が開幕し、東京との2場開催。しかし、その馬場状態は両極端という感じで「前、内」の東京に対して、開幕週なのに「パワー」が必要な阪神。阪神に関しては、雨の影響があったのかも知れませんが、そういった意味では今週はレース当日に雨の予報があります。東京に関しても週末は雨予報。ただでさえ難しそうなエプソムCとマーメイドSに拍車をかけそうな感じです。
【エプソムC/ダノンキングダム】
以前は先行しても瞬発力負けするようなところがありましたが、自分の競馬を確立させてからは強いレース内容、安定した結果が出るようになりました。特に左回りの芝中距離はベスト。そういった意味でここも狙って仕上げてきた一戦になります。
この中間は4本の追い切りでしたが、そのすべてが4F目12.5秒以下という鋭い終い。日曜日の追い切りには斎藤新騎手が跨っていることもあると思いますが、それにしても、これだけ切れるようになってきたのは成長でしょう。青葉賞以来の重賞挑戦となりますが、当時とは別馬であることは明らか。あとはこの距離に対応できるかどうか。
成長して鋭さが出てきたダノンキングダム(5月21日撮影)
【エプソムC/ソーグリッタリング】
昨秋にオープン入りしたものの、当初は少し壁を感じさせるような負け方。それが今年になって、六甲S、都大路Sと連勝し、ようやく本格化といったところでしょう。むしろ個人的には前走の距離延長がこの馬本来の強さを示しているような気がします。
それをより実感できた最終追い切り。CWでペルクナスとの併せ馬で、これに先行する形で道中を進めていきます。前半が遅いラップだったこともあり、最後の直線は楽な手応えは当然のことなのですが、後ろから相手が迫ってくると、小出しに脚を使っていけるところが強み。直線長いコースでじわじわと加速していく走りにはこの距離が最適なような気がします。
リステッド競走を連勝し、勢いのあるソーグリッタリング
【マーメイドS/ランドネ】
中山牝馬S、福島牝馬Sともに最終追い切りの内容は決して悪いと思えなかったのですが、なにか物足りなさを感じたのも事実。レース結果を見ても、本来の姿ではないような気がしましたが、その要因と考えているのが、最終追い切りの坂路での2F目のラップ。修学院Sの時は2F目12.3秒と速いラップを刻むも4F目13.5秒と大きく失速していました。これで1着ですから、テンから飛ばすラップが好走パターンなのかも知れません。
それを思えば、今回の最終追い切りは坂路2F目12.4秒。それでいて、4F目は12.3秒と止まっていないだけに、高く評価すべきでしょう。追い切り本数も多く、調教内容としてはほぼ完璧。あとは逃げ脚質が不利な印象を受けた先週の馬場と54キロのハンデがどこまで影響するか。
4F目でもスピードが落ちなかったランドネ(5月21日撮影)
【マーメイドS/センテリュオ】
ローズSでは7着に敗れたものの、その後の条件戦は2着から1着を繰り返してのオープン入り。ローズSで本命を打った時に懸念するならコーナー4つの方が合うと思っていましたが、それが裏付けされるような結果が出ています。
そういった意味では今回も問題ありません。最終追い切りは坂路で4F目最速ラップを踏む内容。休み明けの前走は追い切り本数が少ない状態で勝っていますから、そこからの上積みもあってよいはず。ただ、ここまでの休み明け実績を考えれば、中2週と間隔が詰まることに関しては、多少の懸念材料と考えておいた方がよいかも知れません。
休み明けで勝った前走からさらに上積みも見込めるセンテリュオ(写真右、6月4日撮影)
【マーメイドS/スカーレットカラー】
3歳時にはクラシック路線を目指しましたが、なかなか順調には使えなかった現状があります。それを思えば、前走が1600万下勝ち(現在の3勝クラス)とはいえ、ようやく軌道に乗りつつあるといったところなのでしょう。
1週前追い切りがCWで速い6F時計をマークし、最終追い切りはCWで4F追い。特別速い時計をマークするわけでも、終いが特別鋭い伸びというわけでもありません。ただ、走るフォームは安定していて、馬体重以上にパワーを感じさせてくれます。多頭数になった時も前走のような立ち回りをできるかどうかはポイントになりますが、現状が充実していることは間違いないでしょう。
パワフルな動きで充実を感じさせたスカーレットカラー
◆次走要注意
・6/2 安田記念【グァンチャーレ】(13人4着)
見せ場以上のレース内容となった4着。7歳にして充実していることは間違いなく、レース後も大きなダメージはないとのこと。これなら得意の京都競馬場でのG1が楽しみになってきました。
[メモ登録用コメント] [マイルCS]最終追い切りで栗坂4F目11秒台なら勝ち負け
◆今週の追い切り特報
・3歳上1勝クラス【エイシンゾーン】
昨年の夏競馬ではアドマイヤマーズと一緒に走っていた馬。当時からスピード能力の高さを感じさせてくれていましたが、それがうまく噛み合っていませんでした。休養したことにより、折り合いをつけて走ることができており、現状なら1勝クラスは楽々クリアだと思います。
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