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【9日(日)阪神】“王道の競馬”に隠された岩田騎手の巧みな計算

  • 2019年06月13日(木) 18時01分
哲三の眼

▲王道の競馬に隠れた岩田騎手の計算しつくされた騎乗とは…(撮影日は2017年7月30日、(c)netkeiba.com)


今回は、9日・阪神12Rで岩田騎手が披露した“先行馬ならではの駆け引き”をフィーチャー! 騎乗したメイショウギガースは近走惜敗が続いており、大外枠からと厳しい条件にも思えましたが、そこはさすがの岩田騎手。大外枠という状況を逆に活かし、2馬身差の快勝を収めました。一見、王道で単調な競馬に思えるレースのなかに隠れた岩田騎手の巧みな計算とは? 哲三氏が徹底解説します。(構成:赤見千尋)

枠順や最初3Fのタイムからレース展開を予測


 今週振り返るのは日曜日の阪神最終レース。3歳以上2勝クラスのレースで、1番人気メイショウギガースが勝ちました。好位追走から直線でしっかり前を捉える王道の内容で、見た目にはとてもシンプルに勝った印象かもしれません。ですが、その中には計算された岩田(康誠)君のファインプレーが見られました。

■6月9日 阪神12R(16番:メイショウギガース)

 メイショウギガースは1月に500万下を勝ったあと、2着2着4着とあと一歩のところで勝ち切れずにいました。レースぶりとしては、逃げ先行で最後に甘くなるという感じ。今回は大外枠だったので一見不利に見えるかもしれませんが、こういう時の見方というのは、まず内側にいる先行馬をチェックする。

 今回で言えば国分(優作)君が乗っていたスズカフェスタ辺りで、この馬はテンの3ハロンが36秒台くらいで行けた時は好走している。対して岩田君の馬は、35.6くらいで行けた時には勝ち負けする。もちろんそんなに単純ではありませんが、こうやって足し算引き算しながら力関係を計るわけです。

 それに、先行馬同士の枠が

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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