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ミッキーアイルの全妹フェアレストアイル

  • 2019年06月19日(水) 12時00分
●アルファウェーブ(牡 美浦・藤沢和雄 父Gleneagles、母Waveband)

 母Wavebandは現役時代、イギリスで27戦4勝。芝6ハロンのステークスを勝った。その半弟Muarrabはドバイゴールデンシャヒーン(首G1・ダ1200m)の勝ち馬。父GleneaglesはMarvellous(14年愛1000ギニー-G1)、Happily(カルティエ賞最優秀2歳牝馬)を兄弟に持つ良血で、現役時代に英2000ギニー(G1・芝8f)、愛2000ギニー(G1・芝8f)など4つのGIを勝った。母の父にStorm Catを持つ影響か堅い馬場を得意とし、Galileo系ながら日本の高速馬場に適性を示す可能性は十分考えられる。

 母の父Exceed And Excelはデインヒル系のスピード型種牡馬で、2013年に豪リーディングサイアーとなった。本馬はSadler's Wells≒Nureyev 3×4というパワフルな4分の3同血クロスを持つものの、「Gleneagles×Exceed And Excel」という組み合わせは欧州型とはいえそれなりの素軽さを感じさせる。芝1200〜1600mで期待したい。少しスピードが足りない場合はダートでもやれる。

●エストロ(牝 美浦 萩原清 父ロードカナロア、母スピードリッパー)

 母スピードリッパーはポップロック(父エリシオ/06、07年目黒記念-GII、06年有馬記念-GI・2着、06年メルボルンC-G1・2着)の半妹。スピードリッパーの父ファルブラヴとポップロックの父エリシオはいずれも「Fairy King×Slewpy」なので、両者は8分の7兄弟と表現することもできる。

 スピードリッパーは現役時代、重賞には手が届かなかったものの、フィリーズレビュー(GII)2着、クイーンS(GIII)2着、フェアリーS(GIII)2着など再三上位争いにからんだ。本馬は「ロードカナロア×ファルブラヴ×サンデーサイレンス」という組み合わせで、これはマイルCS(GI)とスプリングS(GII)を勝ったステルヴィオと同じ。マイル前後の芝でいい仕事をしそうだ。

●ストーンリッジ(牡 栗東・藤原英昭 父ディープインパクト、母クロウキャニオン)

 母クロウキャニオンは初年度産駒のキラウエア(父キングカメハメハ)を除き、2年目の以降、一貫してディープインパクトと交配されている。本馬で10年連続。そのすべてが勝ち上がっているのは偉業というほかない。そのなかにはボレアス(11年レパードS-GIII)、マウントシャスタ(12年神戸新聞杯-GII・3着)、カミノタサハラ(13年弥生賞-GII)、ベルキャニオン(14年共同通信杯-GIII・2着)、ラベンダーヴァレイ(16年チューリップ賞-GIII・3着)、クリアザトラック(17年ラジオNIKKEI杯-GIII・4着)が含まれる。

 母方に入るCaerleon、Vaguely Nobleは父とニックスで、「ディープインパクト×フレンチデピュティ」もマカヒキ(16年日本ダービー-GI)、ショウナンパンドラ(15年ジャパンC-GI、14年秋華賞-GI)、アンジュデジール(18年JBCレディスクラシック-JpnI)、メイショウテンゲン(19年弥生賞-GII)、ウリウリ(15年CBC賞-GIII)など活躍馬が目白押し。高確率で走ってくるだろう。

●ディアコニア(牝 美浦・古賀慎明 父キングカメハメハ、母デグラーティア)

 ドミナートゥス(父ルーラーシップ/現OP)の4分の3妹。母デグラーティアは新馬-フェニックス賞(OP)-小倉2歳S(GIII)と3連勝したスピード馬。3歳春から1年3ヵ月の長い休養を挟み、4歳夏に復活後、北九州短距離S(準OP)を快勝し、北九州記念(GIII)でも5着と健闘した。仕上がりの早さだけが武器だったわけではない。

 血統的に注目したいのはフジキセキとDeputy Ministerのニックス。この2つの血を近い世代に持つ馬は、カネヒキリ(ダートG1/JpnIを7勝)、サウンドトゥルー(15年東京大賞典-G1などダートGI/JpnIを3勝)、ホワイトフーガ(15、16年JBCレディスクラシック-JpnIなどダート重賞7勝)など多くの活躍馬が出ている。全姉リリパラディスは高い素質の持ち主だったが、骨折によりデビューが大幅に遅れ、能力を発揮できないまま引退した。本馬にはそのリベンジを期待したい。

●フェアレストアイル(牝 栗東・中内田充正 父ディープインパクト、母スターアイル)

 ミッキーアイル(14年NHKマイルC-GI、16年マイルCS-GI)の全妹、タイセイスターリー(父マンハッタンカフェ/17年シンザン記念-2着)の4分の3妹。Northern Dancer 4・4×3の母スターアイルはディープインパクト向きの配合構成で、Danzig、Alydar、My Bupersに加え、Northern Dancerの強いクロスを併せ持つので、名繁殖牝馬ドナブリーニ(ジェンティルドンナ、ドナウブルーの母)とよく似ている。

 また、母の近い世代にデインヒルとNureyev を並べているので、キングスローズ(エプソムCを勝ったサトノアーサーの母)やモシーン(関屋記念、フェアリーSを勝ったプリモシーンの母)とも似ている。阪神JF(GI)や桜花賞(GI)に向いたスピードタイプで、大レース向きの底力がある。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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