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ジョッキーが感じる、禁止薬物騒動その後の影響

  • 2019年07月02日(火) 18時01分
太論

▲ユーザーからの質問に小牧騎手がお答えします!


今週の『太論』は、ユーザーからの質問3連発! 禁止薬物騒動にまつわるものから、今年のダービーの感想、さらに泣けるドラマの話まで盛りだくさん。また、「なんでこんなに人気がないんやろ…」と不思議に思ったという今後の期待馬の話題も。今週もたっぷりと太節をお届けします!(取材・文:不破由妃子)


やっぱりダービーは乗っとかなアカン!


──今回は、禁止薬物騒動にまつわるこんな質問がきています。「6月15日、16日に出走予定だった馬たちの多くが、優先出走権を得て翌週に出走しました。小牧騎手が騎乗したハクサンフエロやニホンピロコレールも1週ずれての出走となりましたが、1週ずれるだけで、馬の状態というのはどの程度変わってしまうのでしょうか?」

小牧 その点はね、僕も心配していたんだけど、実際はよくなった馬が多かったみたい。だから勝った馬がけっこういたでしょ。新聞に載ってたよ。

──23日の競馬では、出走した65頭中5頭が勝利したという記事がありました。

小牧 そうでしょう。まぁ勝ち負けできんかったとしても、函館なんかは滞在やから、その点でも大きく調子が狂わなかったのかもしれんね。

──日曜日の阪神8R(出石特別・芝1800m)に出走したハクサンフエロも、10番人気で5着と健闘しましたよね。

小牧 うん、頑張ってくれた。中団くらいにはつけたかったなと思うけど、やっぱりまだ緩さがある馬やから、現状はああいう競馬が合っているのかもしれん。あとはちょっと距離が長かった。1600mならもっとやれそうやね。

──そういえば、前週除外になった馬ではないですけど、同じ日の阪神10R(花のみちS・ダ1200m)に出走したヴォーガも16番人気で6着。最後は外からいい脚で追い込んできました。

小牧 僕ね、あの馬に関してはパドックで人気を見て、「なんで16番人気なんやろ?」と思ってた。前回、東京のダート1400mを走っていたでしょう(6月2日の麦秋Sに岩田康騎手で出走し、14番人気6着)。予習のためにレース映像を観たら、いい競馬をしていたからね。「1200mやったらいい競馬できるんちゃうかな」っていう競馬やった。ホンマになんであんなに人気なかったんやろ…。不思議やね。ジョッキーの人気が反映されとるんかな…とかちょっと思ったりして。

──違いますよ、小牧さん(笑)。ヴォーガについては、1200mより1400mのほうが安定して走っている印象がありますからね。

小牧 だったらいいんやけど(苦笑)。この前みたいな(後方からの)競馬を覚えたら、そのうち勝ち負けに加われると思うんやけどなぁ。それに、あくまで僕の印象やけど、1200mのほうがよさそうやね。

──続いての質問です。「年明けの『太論』で上手いと思う日本人騎手として名前を挙げた浜中騎手がダービーを勝ちました。浜中騎手の騎乗も含め、今年のダービーの感想を聞かせてください。来年のダービーでは、小牧騎手の姿があることを祈っています」

小牧 思い切りのいい騎乗やったと思うし、2番手からよう持たせたよね。最近はなんか自信を失っていたというか、落ち込んでたって聞いたから、本当によかったなと思った。あとは、ダービーとはいえ、やっぱりああやって人気のない馬が勝つことがあるんやなぁとしみじみと思ったね。だから、改めて「乗っとかなアカンな」と。サートゥルナーリアは、やっぱりスタートがねぇ。いろんな意味で、競馬に絶対はないということを改めて感じたダービーやったね。

──最後の質問です。「いつも応援しています。GIの舞台で早く泣き虫ジョッキーのうれし涙が見たいです。ところで、最近泣きましたか? 泣けるドラマや映画、思わず泣いてしまったエピソードなどがあれば教えてください!」

小牧 相変わらず、いつも泣いてるで(笑)。最近は『パーフェクトワールド』っていうドラマで毎週泣いてたわ。健常者と障がい者の恋愛がテーマなんやけど、彼女(山本美月)に何もしてやれん主人公(松坂桃李)の気持ちを思うと、毎週毎週グッときてしまって…。菅田将暉が歌っている主題歌(『まちがいさがし』)もすごくよかった。覚えようかなと思って、今一生懸命聴いてるわ。「どこで披露するねん!」っていうツッコミが入りそうやけど(笑)。

太論

最近は『パーフェクトワールド』っていうドラマで毎週泣いてたわ…

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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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