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エリザベス女王杯を勝ったマリアライトの全弟ヴァーダイト

  • 2019年07月03日(水) 12時00分
●ヴァーダイト(牡 栗東・音無秀孝 父ディープインパクト、母クリソプレーズ)

 宝塚記念(GI)とエリザベス女王杯(GI)を勝ったマリアライトの全弟で、クリソライト(13年ジャパンダートダービー-Jpn1など重賞6勝)、クリソベリル(19年兵庫チャンピオンシップ-Jpn2)、リアファル(15年神戸新聞杯-GII)の4分の3妹でもある。母クリソプレーズはアロンダイト(06年ジャパンCダート-GI)の全姉で、現役時代はローズS(GII)8着などの成績を残した。「ディープインパクト×エルコンドルパサー」は少ないサンプルから他にアンビシャス(16年大阪杯-GII、15年ラジオNIKKEI賞-GIII)が出ている。母の父エルコンドルパサーは、ブルードメアサイアーとしては3歳夏以降に良さが出てくる血統。全姉マリアライトも重賞級に上がったのは4歳半ばだった。完成が遅めの血統なのでPOG向きとはいえないが、能力の高さでカバーできれば。芝向きの中距離タイプ。

●クラヴェル(牝 栗東 安田翔伍 父エピファネイア、母ディアデラマドレ)

 府中牝馬S(GII)、マーメイドS(GIII)、愛知杯(GIII)を制したディアデラマドレの初子。叔父にディアデルレイ(17年マーチS-GIII・2着)、ドレッドノータス(15年京都2歳S-GIII)、サンマルティン(17年小倉記念-GIII・2着)がいる。2代母ディアデラノビアはフローラS(GII)など3つの重賞を制覇し、繁殖牝馬としても大成功した。3代母ポトリザリスはナシオナル大賞(亜G1)、アルゼンチンオークス(G1)を制した女傑で、兄弟姉妹に3頭のG1ウィナーがいる(うち1頭は亜2歳牝馬チャンピオン)。本馬はサンデーサイレンス4×3。初年度のエピファネイア産駒は4頭中3頭の割合でサンデーサイレンスのインブリードを抱えている。本馬はアルゼンチン牝系で異系色の強い血を抱えているのでこのパターンの配合を活かしやすいのではないかと思われる。芝向きの中距離タイプ。

●スパングルドスター(牝 美浦・藤沢和雄 父ディープインパクト、母スタセリタ)

 アルテミスS(GIII)を勝ったシェーングランツの全妹、オークス(GI)と阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)を勝ったソウルスターリング(父Frankel)の半妹。母は仏オークス(G1・芝2100m)など仏米で6つのG1を制した名牝で、「Monsun×Dashing Blade」という組み合わせは、アメリカでニューヨークBCH(G2・芝10f)など4つの芝重賞を制したノーブルステラと同じ。同馬はその後日本に輸入され、ディープインパクトと交配してノーブルコロネット(13年フィリーズレビュー-GII・4着)を産んだ。母の父Monsunは芝2400m向きのドイツ血統で、Northern DancerやMr.Prospectorはもちろん、Nasrullahすら持たない異系血統でありながら、優れた底力を伝えて世界的に成功を収めた。本邦輸入種牡馬ノヴェリストの父でもある。姉以上の活躍を期待したい。

●モルタル(牡 美浦・加藤征弘 父クロフネ、母グローバルピース)

 ホエールキャプチャ(12年ヴィクトリアマイル-GIなど重賞5勝)、パクスアメリカーナ(19年京都金杯-GIII)、ドリームセーリング(13年中山金杯-GIII・4着、16年京都ジャンプS-J・GIII)の全弟。「クロフネ×サンデーサイレンス+チヨダマサコ牝系」という配合パターンは、他にベストクルーズ(09年ファンタジーS-GIII・2着、09年阪神JF-GI・3着)、シゲルスダチ(12年北九州記念-GIII・2着)、マーチャンテイマー(14年ブリーダーズGC-Jpn3・3着)などが出ている。この配合はBlue Moon=Blue Grotto≒Banish Fearというクロスが生じ、これが活力の源ではないかと考えられる。配合的な裏付けがある本馬には兄姉と同様の活躍を期待したい。

●ライティア(牝 栗東・石坂正 父ディープインパクト、母シンハリーズ)

 オークス(GI)、ローズS(GII)、チューリップ賞(GIII)を勝ったシンハライト、ラジオNIKKEI杯2歳S(GIII)を勝ったアダムスピークの全妹で、マーメイドS(GIII)を勝ったリラヴァティの半妹でもある。母シンハリーズはデルマーオークス(米G1)を勝った活躍馬で、繁殖牝馬としても大成功し、前述の産駒を含めてJRAで走った7頭はすべて勝ち馬となっている。母の父Singspielは、Haloを抱えているためかSadler's Wells系にしてはスピードを帯びており、サンデー系との相性も抜群。とくに「ディープインパクト×Singspiel」は出走した5頭がすべて勝ち上がり、連対率は47.3%(55戦26連対)と驚異的な成績だ。422kgでオークスを勝った全姉シンハライトに対し、本馬は現時点で440kg台なので期待できそうだ。芝向きの中距離タイプ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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