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【七夕賞】「中10週以上」必殺ローテーションで初重賞掴み取る

  • 2019年07月06日(土) 18時00分

タフな芝コンディションは大丈夫


 土曜日より降雨の可能性は高い予報が出ている。直前の芝コンディションを再確認したい。初重賞制覇を狙うクレッシェンドラヴ(父ステイゴールド)は、今回3カ月ぶり(中11週)の実戦になる。3歳以降、2-3戦使っては3カ月程度の休養をはさむローテーションをずっと取っているが、【0-2-0-0】の福島コースとはいえ、ここは本当に狙いを定めた一戦なのだろうか。

 クレッシェンドラヴは体質的にあまり連続して出走できないところがある。使い込むより間を空けた方が断然いいので、これが必殺のローテーション。3歳以降、ここまで馬体調整のリフレッシュ放牧で「中10週以上」の休養明けが5回ある。

 その成績は【4-1-0-0】。この馬にはこれが狙いを定めた出走なのである。特に最近の4勝はすべてリフレッシュの放牧明けに限られる。勝ったあと、次走の多くは格上がりとなるから勝ち切れないが、前走の2着は格上がりのオープン挑戦だったから価値がある。

 今回と同じ2000mの福島民報杯は、前後半バランス「57秒4ー61秒2」=1分58秒6の猛ペースの決着だった。前半は最後方近くに離れていたクレッシェンドラヴ(内田博幸)は、途中からグングンまくり始め、4コーナーで先頭に並びかけている。

 結果、同馬の強気な進出をやり過ごしながらマークする形になったレッドローゼスに0秒1だけ差されたが、格上がりの古馬初オープン挑戦とすれば内容は文句なし。ちょっと強気すぎただけ。しかし、2000mで初めて2分00秒0のカベ突破の「1分58秒7」。こういうコースに対する適性を示すと同時に、遅咲きのステイゴールド産駒らしい豊かな成長力を示した。

 良績の集中する2000mから2200mで、内田博幸騎手とのコンビは【4-1-1-0】。少しタフな芝コンディションはステイゴールド産駒ならまず大丈夫。母方も欧州タイプの典型だけに、おそらく歓迎に近い(芝重1戦1勝)だろう。

 仕上がっている力量上位のストロングタイタンと、最近では見られなかった素晴らしい追い切りをこなした穴馬エンジニアが本線。ウインテンダネスも侮れない。

 「プロキオンS」の中京ダートは回復しても高速ダート必至。連覇を狙うマテラスカイに条件有利だ。昨年の大レコード1分20秒3の1200m通過は驚異の1分07秒5だった。あのあと強行日程だった秋のスランプは完全に脱している。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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