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【ジャパンダートダービー】無敗のクリソベリル、1強ムード

  • 2019年07月09日(火) 18時00分

未来を見据えた3歳馬たちの頂上決戦!!


 7月10日(水)大井競馬場で行われる『第21回ジャパンダートダービー』は3歳ダート王決定戦。南関東競馬所属馬にとっては羽田盃、東京ダービーに続くクラシック3冠目のレース。今年の頂点を目指すメンバーはJRAから7頭、南関東から6頭、高知から1頭の14頭が揃いました。

 注目が集まるのはデビューから3戦3勝、無敗のクリソベリル。前走・兵庫チャンピオンシップでは3番手からの競馬。最後のコーナーですーっと前へ進出するとそのまま楽に先頭へ。追いかけてきたヴァイトブリックを5馬身突き放し、重賞初制覇を飾りました。勝ちタイム1分57秒3はレースレコード・タイ(2004年メイショウムネノリ)。ここまで危なげないワンサイドゲームの連続。底を見せていない成長力で、初めての大井・ナイター競馬もこなしてしまいそう。

デビューから3戦3勝、無敗のクリソベリル(写真は19年兵庫CS優勝時、撮影:稲葉訓也)


 父ゴールドアリュール、母クリソプレーズで全兄にクリソライト、半姉にマリアライトがいる良血。そのクリソライトは2013年のジャパンダートダービーを7馬身差で圧勝しており、兄同様他馬に大差をつけての勝利も夢ではありません。昨年の覇者ルヴァンスレーヴはこのあと秋には古馬相手にJpnI・マイルチャンピオンシップ南部杯とチャンピオンズC(中京・GI)を勝利。クリソベリルもまた、ここから秋に向けてさらなる活躍が期待できる存在。まずは3歳ダート王のタイトルをここで奪取したいところです。

 打倒クリソベリルを狙うJRA勢の筆頭はデルマルーヴル。3連勝で制した昨年11月の兵庫ジュニアグランプリでは、スタート直後隣の馬にぶつけられる不利があって位置を下げての競馬に。道中も外を回らされスムーズなレースではありませんでしたが徐々に位置を上げ、最後の直線だけで他馬を突き放してゴール。勝負根性の強さを見せてくれました。続く全日本2歳優駿は2着、ヒヤシンスS(東京・L)は3着ですが、今回の出走メンバーには先着していて力上位。前走・UAEダービー(4着)に出走した遠征疲れの回復と、スタートが遅めなのがカギ。すんなりとスタートを切れば上位を狙える存在、注目の1頭です。

打倒クリソベリルを狙うJRA勢の筆頭デルマルーヴル(写真は18年全日本2歳優駿出走時、撮影:高橋正和)


 デアフルーグはデビューから伏竜S(中山・OP)まで3連勝しましたが、初めての東京コースだった青竜S(東京・OP)はメンバー中、上がり最速で勝ち馬に迫りましたがクビ差届かず2着。前走・ユニコーンS(東京・GIII)も後方からの競馬で7着に敗れていて、この馬は位置取りがカギ。

位置取りがカギを握るデアフルーグ(写真は19年伏竜S優勝時、撮影:下野雄規)


 ロードグラディオは前走・リボン賞(阪神・2勝クラス)を快勝。逃げ馬を見ながら2番手からの競馬で、直線で先頭に立ちそのままゴール。初めてのダート戦で、適性の高さを見せてくれました。ダートでの経験が少なく未知数の部分が多いですが、前々でレースが出来るのも魅力で、今回風穴を開けるとしたらこういった芝からの転向馬かも。鞍上はミルコ・デムーロ騎手というのも心強い材料。

ダートでの経験が少なく未知数の部分が多いロードグラディオ(写真は19年こぶし賞優勝時、(C)netkeiba.com)


 その他、昨年の北海道2歳優駿で5着だったトイガー。鞍上に地元大井の真島大輔騎手を迎えたドウドウキリシマ。兵庫チャンピオンシップ5着のメスキータも参戦。ここまでの成績を考えると少し厳しいかもしれません。

昨年の北海道2歳優駿で5着だったトイガー(写真は19年5月18日3歳500万下優勝時、撮影:下野雄規)


兵庫チャンピオンシップ5着のメスキータ(写真は19年2月10日3歳500万下優勝時、(C)netkeiba.com)



 ここで今年の南関東勢の紹介をする前に、過去のジャパンダートダービー勝ち馬の走破タイムを見てみましょう。近年は2分5秒台後半が多く、一昨年のヒガシウィルウィンも2分5秒8。これは自身の東京ダービー・2分6秒9から1秒1詰めての勝利でした。これに対して今年の東京ダービー・ヒカリオーソの勝ちタイムは2分9秒4と、例年と比較しても非常に遅いタイム。もちろん展開などもあって数字だけでは一概には言えませんが、各馬どこまでタイムを縮めて走ることができるかが今回のポイントになりそうです。

 そこで浮上してくるのが船橋のウィンターフェル。全日本2歳優駿5着は地方馬最先着。南関東クラシックでは羽田盃2着、東京ダービー3着でしたが、ホッカイドウ競馬時代を含めここまで11戦3勝2着5回【3-5-1-2】という成績で、馬券圏外になったのは前述した全日本2歳優駿と芝に挑戦したコスモス賞(札幌・OP・7着)のみ。相手なりに走る安定感と経験値の高さはこの馬の魅力。JRA勢相手にあっと言わせる走りを見せて欲しいと思います。

JRA勢相手にあっと言わせる走りを見せて欲しいウィンターフェル(写真は19年京浜盃出走時、撮影:高橋正和)


 東京ダービーを制した川崎のヒカリオーソももちろん注目馬の1頭。JRA勢のペースにどこまでついて行けるかがカギとなりますが、父フリオーソは2007年の覇者。父が制した舞台で親子制覇を狙います。

父が制した舞台で親子制覇を狙うヒカリオーソ(写真は19年東京ダービー優勝時、撮影:高橋正和)


 船橋のミューチャリーは上がり36秒9の末脚を炸裂させて羽田盃を制覇。スローペースだった東京ダービーでも後方からのゴール前で2着まで脚を伸ばしました。末脚が活きる展開になれば上位を狙える存在です。

末脚を炸裂させて羽田盃を制覇したミューチャリー(写真は19年羽田盃優勝時、撮影:高橋正和)


【今回のイチオシ馬】
・クリソベリル
 鞍上・川田将雅騎手は先週、ファッショニスタでスパーキングレディーCを制覇。勝利ジョッキーインタビューで「南関東には来週もお邪魔させていただきます。また良い結果を得られるように頑張ります」と、クリソベリルに対する自信をうかがわせていました。

【気になる馬】
・ウィンターフェル
 常に好走しているものの勝ち切れないレースが続いていますが、その抜群の安定感を信頼。鞍上・森泰斗騎手は、一昨年は怪我のため休養中でヒガシウィルウィンに騎乗できませんでした。自身にとってもここは欲しいタイトルです。

 未来を見据えた3歳馬たちの頂上決戦。ここから今年も未来のスターが誕生するに違いありません。

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埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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