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マイラーとして期待できるシーイズトウショウの息子ヴェルテックス

  • 2019年07月10日(水) 12時00分
●アヌラーダプラ(牝 美浦・萩原清 父キングカメハメハ、母ポロンナルワ)

 ディーパワンサ(16年阪神JF-GI・4着、16年デイリー杯2歳S-GII・4着/父ディープブリランテ)、ガルヴィハーラ(18年全日本2歳優駿-Jpn1・3着/父ゴールドアリュール)の半妹。

 母ポロンナルワはシンハライト(16年オークス-GIなど重賞3勝)、リラヴァティ(16年マーメイドS-GIII)、アダムスピーク(11年ラジオNIKKEI杯2歳S-GIII)、ミリッサ(17年ローズS-GII・4着)の半姉にあたる超良血馬で、名牝Glorious Song 2×3という強度の牝馬クロスを持っている。

 これが優秀な繁殖能力の鍵であると同時に、産駒にやや見え隠れする体質の弱さの源となっているのかもしれない。本馬の父はキングカメハメハ。芝でもダートでもやれそうなタイプで、体質の弱さが出なければ大いに楽しみ。

●ヴェルテックス(牡 栗東 池江泰寿 父ジャスタウェイ、母シーイズトウショウ)

 トウショウピスト(14年函館2歳S-GIII・3着/父ヨハネスブルグ)、ブレイブメジャー(現4戦2勝/父ダイワメジャー)の半弟。母シーイズトウショウはセントウルS(GII)などスプリント重賞を5勝したほか、桜花賞(GI)2着、高松宮記念(GI)3着などの成績がある。

 名前が示すとおり、もともとトウショウ牧場に繋養されていて、同牧場の解散にともないノーザンファームへ移った。本馬を産んだときは17歳。しかし、新しい管理方法によって産駒成績が向上する可能性は十分考えられる。

 ひとつ上の半兄ブレイブメジャーの好成績はそれを予感させるに十分なものだった。父ジャスタウェイは皐月賞(GI)2着、日本ダービー(GI)3着のヴェロックス、ホープフルS(GI)2着馬アドマイヤジャスタ、京王杯2歳S(GII)2着馬アウィルアウェイ、ケンタッキーダービー(米G1・ダ10f)6着、ベルモントS(米G1・ダ12f)5着のマスターフェンサーなどを出している。繁殖牝馬を選ばないタイプなので期待できる。芝向きのマイラー。

●シャドウブロッサム(牝 栗東・藤岡健一 父ディープインパクト、母ヒアトゥウィン)

 フローラS(GII)を勝ったサトノワルキューレの全妹。母ヒアトゥウィンは南米ブラジルで誕生し、南アフリカで芝1800mと芝1600mのG1を制覇。さらに北米へ渡ってザベリワンS(米G3・芝11f)を勝った。母の父Roi Normandは現役時代にサンセットH(米G1・芝12f)を勝ち、種牡馬として渡ったブラジルで5年連続リーディングサイアーとなった。

 代表産駒のRibolettaはブラジルのオークスに相当するディアナ大賞(伯G1・芝2000m)を勝ってアメリカへ渡ると、米G1を5勝して同国の古馬牝馬チャンピオンに選出された。母ヒアトゥウィンとRibolettaは母方にGhadeerを持つので血統構成が似ている。全姉はオークスを勝てなかったが、この馬には期待したい。

●スターズプレミア(牡 栗東・池江泰寿 父ロードカナロア、母スターズインハーアイズ)

 母スターズインハーアイズはディープインパクトの半姉で、名繁殖牝馬レディブロンド(ゴルトブリッツの母、レイデオロ&レイエンダ兄弟の2代母)の7/8妹にあたる。良血だけあって繁殖成績は上々で、ダノンパッション(父アグネスタキオン/09年デイリー杯2歳S-GII・3着)、アインラクス(父ダンスインザダーク/08年若駒S-OP)をはじめデビューした8頭中6頭が勝ち上がっている。

 本馬は母が18歳時の産駒だが、父ロードカナロアはアーモンドアイ、サートゥルナーリア、ステルヴィオを出して注目を集める若手ナンバーワン種牡馬。名種牡馬と名牝系のマッチングは興味深い。芝向きにマイラー。

●レッドアダン(牡 美浦・尾関知人 父ルーラーシップ、母レッドジゼル)

 母レッドジゼルはレッドアンシェル(19年CBC賞-GIII)の4分の3姉。2代母スタイルリスティックは、Nathaniel(11年キングジョージ6世&クイーンエリザベスS-英G1)、Great Heavens(12年愛オークス-G1)、Playful Act(04年フィリーズマイル-英G1)の半姉にあたる超良血で、Nathanielは凱旋門賞を連覇した女傑Enableの父となった。これからどんどん発展していくであろう勢いのある牝系だ。

 本馬と同じ「ルーラーシップ×アグネスタキオン」の組み合わせから、皐月賞(GI)2着のサンリヴァル、新潟2歳S(GIII)3着のイブキ、フローラS(GII)5着のフェアリーポルカなどが出ている。父ルーラーシップはサンデーサイレンスを持たない血統構成で、母方から切れ味を補いたいタイプだけに、瞬発力を武器とした母レッドジゼルは配合相手として合いそうだ。芝向きの中距離タイプ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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