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函館2歳S、最近の傾向

  • 2019年07月16日(火) 12時00分

「平均レース間隔」が短くなっているのが特徴


 函館開催が6週に短縮されてから、もう7年が経つ。2歳馬はデビューしてから重賞まで短い間隔で走らねばならないケースが増えた。また、間にオープン特別を挟まなくなったので、道営馬は函館2歳Sで芝初経験ということになり、以前より不利になっている。日程短縮以降、道営馬は馬券に絡んでいない(惜しい4着はあるので、そろそろ複穴は出るかもしれない)。

 さて、今回考えたいのは前者のレース間隔の問題で、昔に比べると函館2歳Sに向けた「平均レース間隔」は短くなっている。函館→函館で最大中6週が可能だったところから最大中4週になったのだから当たり前だ。

 連闘や中1週というのはいかにも馬にとって厳しそうに見えるし、普通に考えると中3、4週組のほうが好成績になりそうに思える。実際、複勝率ベースで見ると連闘や中1週より中3、4週組のほうが高いのだが、複穴を出してきたのは中1、2週組で、さらに連闘組から単勝4番人気・850円で勝ったアクティブミノルが出ている。ヒモにはレース間隔の詰まった馬も取り入れていきたい。

 もうひとつ意識したいのが馬体重だ。事前の予想には反映できないが、2012年以降の函館→函館組のうち、前走に比べて馬体重がマイナス4〜9キロだった馬は[3-2-1-9]で回収率が単104%・複147%。10キロ以上減った馬は2頭いてともに大敗しているが、「ちょい減り」は歓迎材料。成長期なので「使ってなおプラス」を歓迎する人もいるだろうが、「使われて一絞り」のほうが買いやすい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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