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【函館2歳ステークス】全50戦を徹底検証 世代最初の重賞覇者の行方は?

  • 2019年07月15日(月) 18時00分
1896年(明治29年)開場、現存する日本の競馬場で最も古い函館競馬場で行われる函館2歳ステークスは、過去50回の歴史を持つ伝統の一戦だ。数々の名馬を送り出してきたこのレースを読み解くポイントは、大きく2つある。

(文=軍土門隼夫)


*2001年より馬齢表記が変更になりましたが、文中は当時の表記にしています。



レースを読み解くポイントは大きく2つ


 まずは施行時期。夏の北海道の開催は、1996年の第28回までは札幌が先で、函館は後だった。それが1997年の第29回より開催順が逆になり、函館が先に。9月下旬だったレースの施行時期は大幅に早まり、「JRAで最も早い2歳重賞」となった。

 この影響で、出走馬にはより仕上がりの早さが求められるようになった。また当然ながらどの馬もキャリアは浅いため、同じ函館の芝1200m戦で勝利してきた馬の好走が目立つように。

 もう1つのポイントが、地方馬(ホッカイドウ競馬所属馬)の活躍だ。1997年、同じ函館の芝1200mで行われるラベンダー賞(OP特別)が地方馬にとっての優先出走権獲得競走となり、そこで1、2着に入った馬が、この「本番」でもたびたび好走してきた。勝ち馬も3頭出ている。

 しかし、そのラベンダー賞は2011年を最後に廃止。現在はホッカイドウ競馬の重賞・栄冠賞とウィナーズチャレンジ競走を勝った馬に出走権が与えられている。権利獲得の舞台が「芝で中央馬が相手」から「ダートで地元馬が相手」に変わったことで、傾向も変化した。

函館2歳ステークスから羽ばたいた名馬たち


 全50回の勝ち馬からは、桜花賞馬や海外GI馬など、歴史に残る名馬が数多く出現している。それらを大きく3つのタイプに分けて紹介しよう。

●12月の2歳GIや翌春のクラシックを賑わせた大物
・1977年(第9回):バンブトンコート
 この後も重賞を連勝し最優秀3歳(現2歳)牡馬のタイトルを獲得。通算成績は26戦13勝、重賞7勝。特に函館では、他に3歳夏の函館記念勝ちなどを含め5戦4勝と、ほぼパーフェクトだった。

・1996年(第28回):マイネルマックス
 ここから京成杯3歳ステークス、朝日杯3歳ステークスと連勝で制し、「マイネル軍団」に初めてのGIタイトルをもたらした。

・2008年(第40回):フィフスペトル
 種牡馬を引退したキングカメハメハの初年度産駒であり、あの

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