その後も8月はタフな日程になりそうで…

　みなさんもうご存知のとおり、藤田菜七子騎手がシャーガーカップのメンバーに選ばれました。実に喜ばしいことだと思います。

　シャーガーカップは1999年に始まったイギリスの騎手招待競走。個人戦のほか、参加騎手がチームを組んで争う団体戦の要素も取り入れた、なかなかユニークなイベントです。

　実は私、当コラムをスタートさせた直後の2008年8月、当時のシャーガーカップについてここで紹介しています(それにしても、そんなに前から書かせていただいているんですね。ありがたいことです)。

　その頃の団体戦は、イギリス、アイルランド、ヨーロッパ、その他世界の4チームに分かれて争われていました。そこに参戦するのは名だたる名手ばかり。2008年のメンバーを見ると、イギリス選抜にL・デットーリ、ヨーロッパ選抜にM・デムーロ、その他世界選抜に武豊騎手らの名前があります。世界最高峰の騎手招待競走と言ってもいいでしょう。

　2012年からは、チーム構成がイギリス&アイルランド、ヨーロッパ、その他世界、女性の4チームに変わり、今に至っています。藤田騎手は、その女性選抜チームに加わるわけです。

　ちなみに、今回の女性騎手選抜チームのキャプテンは、ヘイリー・ターナー騎手が務めます。同騎手は、2006年のシャーガーカップでイギリス選抜の一員として男性騎手に混じって初出場を果たした強者。2011年にはイギリスのG1を2度も制し、15年にはいったん現役を退いたものの、17年に復帰したという経歴の持ち主です。

　そういうジョッキーたちと一緒に騎乗できるのは、藤田騎手にとって、この上ない貴重な経験になるに違いありません。さらに、ロイヤルアスコットミーティングやキングジョージVI世&クイーンエリザベスSが行われる世界の檜舞台、アスコット競馬場で騎乗できるんですからね!素晴らしいじゃありませんか!!

　そして今週は、藤田騎手にまつわるもう1つのお知らせがありました。去年に続いて、同騎手がばんえい競馬のJRAジョッキーDAYに参加してくれることになったのです。

　シャーガーカップの開催日は来月の10日(土) 。藤田騎手はこれに参戦してから、わずか2日後の12日には盛岡で行われるクラスターカップでコパノキッキングに騎乗する予定とのこと。その週末はJRAの競馬(新潟?)に乗って、おそらく19日朝の飛行機で帯広入りすることになりそうです。

　最近の当コラムでは、私の“ハードスケジュール”を立て続けにご紹介してきましたが、藤田騎手にはそれ以上にタフな8月が待ち構えています。移動するだけでもタイヘンなのに、レースはもちろん調教にも騎乗するわけですからね。とにかく無事にこれを乗り越えて、さらなる成長を遂げてほしいと願っています!