全仏リーディングサイアーのルアーヴル

　北半球における1歳市場のヨーロッパ・ラウンドの開幕戦「アルカナ・オーガスト1歳セール」に、338頭の選りすぐりの1歳馬たちが上場を予定。

　フランス海辺のリゾート地ドーヴィルに、最も活気のあるシーズンが訪れようとしています。国際的な競馬開催や競走馬のオークションが行われる8月のドーヴィルですが、8月17日(土)〜19日(月)に開催される、アルカナ社主催の1歳セールには、最高の品質と言われる338頭が上場を予定しています。

　世界でもトップクラスの種牡馬であるアメリカンフェイロー、キャメロット、ダンシリ、ダークエンジェル、ドバウィ、ファストネットロック、フランケル、ガリレオ、インヴィンシブルスピリット、キングマン、コーディアック、ルアーヴル、ロペドヴェガ、ノーネイネヴァー、シーザスターズ、シユーニの産駒は132頭がスタンバイしています。

　セール初日と2日目に行われる「パート1」では、2日間の上場予定158頭の約70％、セール全体の半数以上にあたる1歳馬たちの母馬が、ブラックタイプか、もしくはブラックタイプの産駒を輩出した繁殖牝馬なので、ヨーロッパのエリート血統を持つ、上質な1歳馬が揃った市場となっています。

　目玉となる上場馬を、種牡馬別に紹介します。

　全仏リーディングサイアーのルアーヴルは、産駒から、G1プール・デッセ・デ・プーリッシュ(仏1000ギニー)とG1ディアヌ賞(仏オークス)の2冠を制し、現在は社台ファームで繁殖牝馬として繋養されているラクレソニエールやアヴニールセルタンといった名牝が誕生しています。

　主なルアーヴル産駒の上場馬は、

●叔母にチャンピオン・ザフューグがいる牝馬。(上場番号5番、ラ・モテラーヤ・コンサインメントから上場)

●母は重賞勝ち馬で、G1入着レストークインパリスの半妹にあたる牝馬。(上場番号29番、ラ・ルヴィール牧場から上場)

●祖母に、G1・2着1回、3着2回の実績を持つセプテンバー(父ディープインパクト)の母で、G1・4勝をあげたピーピングフォーンがいる牡馬。(上場番号149番、エトレアム牧場から上場)

レジェンドとしての地位を確立したフランケル

　また、クラックスマン、ソウルスターリング、モズアスコットの父で、今やレジェンドとしての地位を確立したフランケルの産駒から、

●G1サンクルー勝ち馬プルマニアや、重賞入着のバラデュースがいる豪華なファミリー出身で、姉はG3入着の牝馬。(上場番号4番、モンソー牧場から上場)

●G1モルニ賞2着、その後香港に移籍したノルディックワンの半妹。(上場番号52番、カプシーヌ牧場から上場)

●2・3歳時に、ステークスレース優勝の実績を持つケンザダルジェントの2番仔にあたる牡馬。(上場番号104番、ラ・モテラーヤ・コンサインメントから上場)

世界No.1種牡馬ガリレオ、北米三冠馬アメリカンフェイロー

　このほか、注目の若駒は、世界No.1種牡馬ガリレオ産駒で、凱旋門賞を制したデインドリームと同じファミリー出身の牝馬(上場番号78番)や、姉にG1愛オークス勝ち馬チキータや、世界で活躍著しいマジックワンドがいる父ドバウィの牝馬(上場番号148番)です。

　また、過去数年リーディングコンサイナーとなっているモンソー牧場から、ファストネットロックの牡馬もスタンバイしています。本馬の兄姉には、アルカナ・オーガスト1歳セール出身で、G1ジョッケクルブ賞(仏ダービー)を制したソトサスや、G1ディアヌ賞(仏オークス)2着で、その後北米に移籍してG1・4勝をあげたシスターチャーリーがいます。

　また、27頭の産駒が重賞を勝ち上がり、「今が旬」のアイルランドの種牡馬、ロペドヴェガの注目馬には、

●今年に入り、2度目のG3制覇を果たしたアントニアドヴェガの全妹。(上場番号34番、バリーリンチ・スタッドから上場)

●リスティッドレース3度の入着実績のあるアルアイヤーと、G2勝ち馬ダークヴィジョンの弟。(上場番号60番、モンソー牧場から上場)
がいます。

　北米3歳三冠を達成したアメリカンフェイローの産駒には、3代母ドフザダービーが、チャンピオンホース・イマジンの母というファミリーを背景に持つ牝馬(上場番号38番、エトレアム牧場から上場)がいます。

　また、仏リーディングサイアーの座に君臨するシユーニの産駒は、29頭がスタンバイしていて、その中の1頭の牝馬(上場番号49番、フェアウェイ・コンサインメントから上場)は、重賞入着経験豊富なロッティの半妹にあたり、母もG3入着していて、牝系はブラックタイプが目白押しというファミリーです。

アルカナ社ホームページ　www.arqana.com