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【佐渡S】昨年とは異なりスローの公算大

  • 2019年07月26日(金) 18時00分

最後の直線660mだけのレースになる可能性も


 昨年は軽ハンデ馬が競るように引っ張り、レース全体は「57秒7-58秒9」=1分56秒6の高速決着。改修初年度の基準タイム(参考レコード)が1分56秒4なので、あとちょっとでコースレコード更新のスピードレースだった。

 ただ、今年は行く馬がいないので当初は薩摩S(小倉)予定とされたセセリ(父カーリン)が、軽ハンデ50kgでもあり、ダブル登録のあったここに回ってきたくらいなので、スローの公算大。2016年の「60秒2-58秒9」=1分59秒1(レース上がり34秒4)と同じくらいの決着か。外回りの新潟らしく、もっとスローから最後の直線660mだけのレースになる可能性もある。天気予報は良くないが、よほどの降雨がつづかない限り新潟の芝コースは渋馬場にならない。

 4歳セン馬ギャラッド(父ディープインパクト)の切れに期待したい。4走前の新潟500万条件の2000mを前半最後方から外に回って、自身の上がり32秒7で差し切り勝ち。レース全体が「61秒6-59秒0」=2分00秒6。決してレベルの高いレースではなく、レース上がりが33秒5なのでギャラッドの数字もどうという切れではないが、高いコース適性は示した。4歳の今年はさらにパンチ強化が望める。

 母方は、母の父に登場するコジーン(父カロ)の牝系をクロスさせた意図的な配合で、アメリカタイプのスピードと切れ強化を狙った形になる。日本ではこの牝系の活躍馬に2008年のマイルチャンピオンSを差し切った牝馬ブルーメンブラットが出現し、同じファミリーという意味では、ギャラッドの5代母はテイエムオペラオーの4代母でもある。

 休み明けだが、夏の新潟開催を狙って仕上げ、外回りの2000mを選んできた。あと一歩でこのクラス脱出が見えるアクート、ようやく名牝ダイワスカーレットの産駒らしいところを発揮し始めたダイワメモリー、まだ成長するサトノグランが相手。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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