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小倉記念は前走差し組が走っているものの……

  • 2019年07月30日(火) 12時00分

『前走上がり順位別成績』でみると興味深いデータが


 小倉記念は極端な位置取りの馬が苦戦するレースで、過去10年の逃げた馬は3着まで、追い込んで1着まで届くことも期待しづらい状態になっている。

 ただ「前走の位置」で見ると差しに構えていた馬が小倉記念では強く、前走中団組が[4-4-4-43]、前走後方組が[3-5-1-33]で馬券に絡んだ馬の7割ほどを占めている。

 前走に比べて少しポジションを上げるというか、積極的な競馬をした馬がよい結果を得ているということになるが、それを示唆しているのが「前走上がり順位別成績」だ。

 差しや追い込みというカテゴライズは分類する人やソフトによって変わるが、上がり順位は明確な数値に基づくものなので分かりやすいだろう。

 小倉記念における前走上がり順位別成績は以下の通り。

回収率向上大作戦

 前走上がり1位の馬は意外に走っておらず、2位も配当妙味は薄め。小倉記念はたまに極端な人気薄好走馬が出るので回収率は揺れすぎている面があるが、勝率・複勝率の面でも上がり6位以下組はけっこう頑張っている。通常ここは「単なる弱い馬」も収容しているので成績は上がりにくいグループだ。

 今回はメールドグラース、アイスバブル、アイスストームという前走上がり1、2位馬が上位人気を占めそうだが、そこまで決め手は無い一方、先行も視野に入るというようなタイプを馬券に混ぜていきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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