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【小倉記念・レパードS追い切り】調教内容に不安なし!連勝中のあの馬に注目!

  • 2019年07月31日(水) 18時00分

時計の速い馬場は例年通りで、予想に大きな影響は無いが…


 先週からスタートした札幌、新潟、小倉開催。すべての競馬場の芝に共通しているのは、時計が速いということ。これが私の予想根幹である調教適性にどのような影響を与えるか懸念する部分はありましたが、時計の速い馬場は今年に始まったことではないので、昨年の傾向を分析した上で導き出した調教適性なので、予想に大きな影響はありませんでした。

 ただ、難しいのが小倉記念。昨年はレコード決着でしたが、時計が速い時に好走するトラックではなく、坂路のトリオンフが勝利。先週の国東特別が1分59秒3の勝ち時計ですから、57秒台はほぼ間違いないところ。その時にどちらを調教適性と評価するのか悩みどころですが、ちなみに国東特別の連対馬はいずれも最終追い切りが栗東坂路でした。

【レパードS/サトノギャロス】

 未勝利、500万下がスピードで1200mを押し切るという競馬だっただけに、前走の東京ダート1400mはウマい馬券で◎を打ちながらも半信半疑でした。それが後方から脚を使っての差し切り。もともと西園正都調教師は「距離はどんどん延ばしていける」と話していましたから、それが結果に表れていると思います。

 でも、今回はさらに距離が2Fの延長。そこが心配ではありますが、最終追い切りの動きからは前半をゆっくり走ることができそうなラップ。坂路で1F目16.7秒、2F目14.3秒と入って、後半が3F目12.5秒、4F目12.4秒。緩急のついたラップですから、追い切りの動きだけなら、距離対応は十分可能。あとは初めてのコーナー4つでも大丈夫かどうかといったところです。

サトノギャロス

サトノギャロスは追い切りの動きだけなら、距離対応は十分可能(7月30日撮影)


【小倉記念/メールドグラース】

 4歳になって、500万下、1000万下を連勝したかと思えば、重賞も連勝。それだけでも人気を信頼するに十分な実績ですが、小倉芝2000mは2戦2勝とコース実績も抜群です。たとえ57.5キロのトップハンデでも、馬券的に軽視することができない存在なのは間違いないでしょう。

 状態に関しても、さすが連勝中といった感じの動き。1週前のCWでしっかり動けていましたから、最終追い切りは軽めになることも想定しましたが、なんのなんの、併せ馬できっちりとやっています。追われてからきちんと伸びていましたし、時計は6F83.6〜5F67.9〜4F52.6〜3F38.4〜1F11.7秒。調教内容から軽視するところはありません。

メールドグラース

メールドグラースを調教内容から軽視するところは無い(7月30日撮影)


【小倉記念/カデナ】

 弥生賞以降、成績が振るわず、特に大阪城Sではこれまでにない先行策での惨敗だっただけに、もう以前のような走りができないのかなと思いましたが。ここ2走でそれを一変させ、この中間の追い切りも勢いのあった2歳、3歳時以上に動くようになっています。

 追い切りはすべて坂路ですが、そのすべてが2F24.3秒以下。こんなに終い動く馬だったっけ?と思わされるくらいに動いています。最終追い切りもテン行きたがりそうになるところをしっかりと脚をためて、終いに爆発させています。その脚の持続力が素晴らしく、ゴールを過ぎてからも集中力が続きます。それでいて、走路の終わりではしっかり減速できていますし、今は本当に体調が良いのでしょう。

【小倉記念/クリノヤマトノオー】

 5番人気に支持された七夕賞では案外な7着。これまで雨馬場での実績があったので、稍重の七夕賞でも対応できると思いましたが、道中の流れが速すぎるレース展開に戸惑った部分もあったのかも知れません。

 その反動もない感じで、中3週のローテーションで坂路とCWを併用した仕上げ。1週前追い切りが速い6F時計だっただけに、最終追い切りは6F追いというよりは、5F追いといった感じで時計を出しました。この動きを見ると、初動は遅めで自分のリズムを重視して、あとは長く脚を使っても大丈夫なタイプといった気がします。この頭数ならそんなレースになりそうですから、前走から一変してくる可能性は十分だと思います。

クリノヤマトノオー

クリノヤマトノオーは前走から一変してくる可能性は十分


【小倉記念/アイスバブル】

 新馬アルジャンナに遅れた先週のCW。休み明けということも影響しているのかなあと思っていましたが「そういえば」と思い出したのが、これまでの調教履歴。CWでも坂路でも併せ馬は遅れるのがこの馬のパターン。早春Sも目黒記念も中間含めて併せ馬ではすべて遅れていました。

 ですから、それに関しては心配なし。最終追い切りも前走時とほぼ同じ時計で動けていますから、状態に関しては久しぶりを気にすることはありません。ただし、これまでの長距離戦とは違い、道中の流れが速くなる2000m戦。CWでの動きのように、勝負どころで置かれるシーンがあると、そこから上に差し込んでくるまで、少し時間を要するかも知れません。

アイスバブル

アイスバブルの状態に関しては久しぶりを気にすることは無いが…(7月30日撮影)


◆次走要注意

・7/28 2歳新馬【ロジウインド】(9人14着)

 ウマい馬券で本命を打ちましたが、調教内容は決して悪くありませんでした。レースでもすんなり先行しましたが、勝負どころからのスピードが絶対的に足りていません。走法を見ると、ダートっぽい感じがするだけに、次はダートで狙いたいところです。

[メモ登録用コメント] [ダート]最終追い切りがラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・3歳未勝利【ゴースト】

 CWで3頭併せの真ん中でしたが、先行していたノーブルメイアが脱落すると、追いかけてきていたリュウシンベガスとの追い比べ。一瞬、内から追い抜かれそうになりますが、乗り手が軽く仕掛けると、それに反応して食い下がります。前走3着ですが、今回はそれ以上に状態が良いのかも知れません。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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