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【関屋記念追い切り】難解な一戦だが、良馬場なら「スピード重視」!

  • 2019年08月07日(水) 18時00分

最終追いで悪くない動きを見せたケイデンスコール


 先週は日曜日に小倉競馬場でビギナーズセミナーの講師でお邪魔しました。小倉記念ということもあり、大勢のお客様が来場されていましたが、たくさんの方に声をかけていただきました。本当にありがとうございます。それにしても暑くて暑くて、仕事の後に博多で飲んだビールが美味しかったこと(笑)。

 ビールが美味しい理由はもうひとつ。小倉2Rで3連複48万のビッグヒット。ちょうどレースの頃はセミナー講師をやっていたので、結果を知らなかったのですが、やっぱり大きな配当は小倉芝1200mですね。ただ、多くの方が見てくださっている重賞はハズレ。今週の関屋記念も難解な一戦となりそうですが、良馬場なら「スピード重視」の予想を組み立てるつもりです。

【関屋記念/ケイデンスコール】

 朝日杯FSでは状態も芳しくなく惨敗でしたが、そこから復調した毎日杯が4着、そして完調に近い状態と思えるNHKマイルCでは2着という結果でした。2歳時に経験した新潟マイルだけに、ここで人気を疑うこともないと思いますが、昨年好走時との比較だと、最終追い切り場所はCWから坂路に替わっています。

 とはいえ、前走が最終追い坂路での2着。決して坂路は悪くないと思いますし、最終追いの時計が4F56.4秒と遅かったのも気にすることはないでしょう。ちなみにNHKマイルC時が4F55.3秒ですから、そこから1秒遅いだけ。4F目最速というラップの踏み方は同じですし、無理に軽視することはないでしょう。

ケイデンスコール

ケイデンスコールを無理に軽視することはない(8月5日撮影)


【関屋記念/サラキア】

 前走時と同じ中8週のレース間隔。7月20日に栗東へ帰厩したということもあり、追い切り本数は決して多くありませんが、これは前走時と同じ。CWと坂路を併用するという意味では前走と同じですし、最終追い切り場所が坂路というのも同じです。

 そして、その内容ですが、4F53.5秒、1F11.8秒。前走時が4F52.8秒、1F12.3秒ですから、全体時計は今回の方が遅いとはいえ、終いのキレは今回の方が上。瞬発力勝負になる新潟の長い直線でこのラップは大きな魅力。真夏のレースは青島特別での勝利がありますし、暑いのはむしろ得意ではないでしょうか。

サラキア

新潟の長い直線が魅力のサラキア(7月23日撮影)


【関屋記念/ソーグリッタリング】

 六甲S、都大路Sと連勝してのエプソムCは3着。スローペースだったことを考慮すれば、決して悪くない内容だったと思いますが、調教的な履歴を見ると、勝った時の最終追い切りは併せ馬で先着、そして前走は遅れでした。併せ馬で遅れることが致命的とは思いませんが、遅れて着順を落としたことを考えると、ひとつのポイントになるのかなとは思います。

 ちなみに今回の最終追い切りは単走。そもそも併せ馬がないことをどう判断するか難しくなりますが、1週前追い切り以前の併せ馬は遅れています。7月に勝利があるので、暑い時期が低調というわけではないでしょうが、今回の調教内容で強く推すということは少し難しいでしょう。

ソーグリッタリング

ソーグリッタリングを強く推すということは少し難しい(7月30日撮影)


【関屋記念/オールフォーラヴ】

 オークス以降低迷していましたが、錦Sから連勝。マイルに距離を戻したことも好走要因と思えるだけに、重賞挑戦がマイルというのは確実にプラスだと思います。前走から少しレース間隔があきましたが、坂路を中心にしっかり乗り込んでいます。

 最終追い切りは連勝と同じCW。速い時計を出してきましたが、これは前走と同じなので問題ないはずです。たとえ1分31秒台の決着になったとしても、持ち時計はありますし、あとは凡走のきっかけになったオークスと同じ前日輸送での競馬や左回りといった部分をしっかりと克服できれば。

オールフォーラヴ

坂路を中心にしっかり乗り込んでいるオールフォーラヴ(7月23日撮影)


【関屋記念/リライアブルエース】

 ここ2走の好走について「稍重」の馬場が要因だと考えることもできるでしょうが、調教的に見れば、水曜日の追い切りの後、金曜日にも時計を出す「週2本追い切り」が好結果に繋がったと考えることができます。ちなみに前走時のレース週追い切りは水曜日が4F55.0秒、金曜日が4F55.6秒でした。

 そして、今回の水曜日の追い切りは4F53.3秒。前回よりも2秒近く速くなっています。米子Sも同じような53秒台をマークして、金曜日に4F58.6秒という内容。ただ、この時は当日輸送の阪神競馬場だったので、このあたり、金曜日にどんな調整をしてくるのか。現状でも昨年6着時よりも評価できると思いますが、この馬の場合は金曜日まで目を離すことができないでしょう。

リライアブルエース

リライアブルエースは金曜日まで目を離すことができない(8月5日撮影)


◆次走要注意

・8/4 2歳新馬【ルガーサント】(3人2着)

 パドックでは先頭だったこともあり、ミストを怖がってまっすぐ歩けない状況が続いていました。ただ、馬体の良さはメンバーで抜けていました。このあたり、どの着順に落ち着くかと思いましたが、先行して2着。一度レースを経験した慣れもあるでしょうから、次はあっさりでしょう。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りがラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・3歳未勝利【アメリカンソレイユ】

 新馬戦3着したくらい、あっさりと未勝利を勝ち上がっていい力を持っていますが、問題は気性。CWでの半マイル追いでしたが、出だしは頭を上げるも、そこから鞍上の酒井学騎手がうまく収めて、ラストはしっかりとした伸び。ジョッキーとの相性もいいはずです。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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