スマートフォン版へ

渡豪2週目で早くも騎乗機会! チャンスをものにし初騎乗初勝利(無料公開)

  • 2019年08月29日(木) 20時01分
ブレイキングドーン

▲勝った馬のオーナーさんたちと記念撮影


8月7日からオーストラリアで長期武者修行を敢行している富田暁騎手(栗東・木原一良厩舎)。遠征期間中「netkeiba.com」で連載コラムを配信することとなりました。隔週木曜18時の公開です。現地からの生の声を、どうぞお楽しみください!

初回となる今回ですが、早くもうれしい報告が届きました! 渡豪2週目の17日にさっそくの騎乗機会。ワンガラッタ競馬場の5R(芝1300m)で1番人気のダーマサンに騎乗し、見事オーストラリア初騎乗初勝利を果たしました。「日本での初勝利と同じくらいうれしかった」と富田騎手。記念のレースを振り返ります。


「納得するまで行って来い」師匠・木原調教師からのエール


 netkeibaをご覧の皆さん、こんにちは。富田暁です。

 この度、オーストラリア遠征を機にコラムを書かせていただくことになりました。

 たくさんの方が見ているnetkeibaで自分のことを発信できるのは本当にありがたいです。先輩たちのコラムは毎週見ていますし、僕も先輩たちに負けないくらい興味を持ってもらえるジョッキーになりたいです。

 まずは、今回こうしてオーストラリアへくることができたのは、たくさんの方の支えと理解があってこそ。僕の修行のために、「納得するまで行って来い」と言ってくださった師匠の木原調教師をはじめ、背中を押してくれた方々には本当に感謝しかありません。絶対に成長して帰るのはもちろん、自分ができる精一杯の形で恩返しをしていきたいです。

 オーストラリアに来て一週目は、調教に乗り、そのあと語学学校に通うという毎日を過ごしていました。そんなある日、突然「来週、競馬に乗れるよ」と言われてビックリ! まさか渡豪2週目で初騎乗の機会をいただけるなんて、正直思っていませんでした。

 記念すべき初騎乗の舞台となったのは、今住んでいるフレミントンから車で二時間半くらいのところにあるWangaratta(ワンガラッタ)競馬場。通訳をしていただいている川上鉱介さんと一緒に向かい、競馬場に着いてからは、レーシングヴィクトリアで騎手コーチをされているアルフ・マシューズさんと3人で馬場を確認しました。

ブレイキングドーン

▲通訳の川上さん、オーストラリアで騎手としても活躍しています


ブレイキングドーン

▲馬場を確認している様子


 レース当日を迎えたら、さすがに緊張するだろうな…と覚悟していたのですが、思ったより緊張することもなく、落ち着いて競馬の組み立てをすることができました。

 初戦のパートナーは、DARMASUN(ダーマサン)という4歳牝馬。しっかりとゲートを出てくれたおかげで好位でレースを進めることができ、最後はギリギリでしたが、初騎乗初勝利を飾ることができました。

 正直、日本での初勝利と同じくらいうれしかったですし、何より日本から来たばかりの見習いジョッキーをすぐに乗せてくれたオーナーさんと調教師さんには、感謝の気持ちしかありません。

 この日は2鞍に乗せていただき、初日からたくさんの経験ができました。まだ修行は始まったばかりではありますが、この波に乗ってどんどん結果を出していきたいです!

ブレイキングドーン

▲こちらでお世話になっているサイモン調教師とマシュー調教師


レーン騎手の技術を、盗めるところは全部盗む!


 最後になりますが、僕は今、日本でも大活躍したダミアン・レーンの家に住んでいます。今回の遠征でお世話になっている厩舎も彼の紹介ですし、レースのプランや生活のことなど、いろいろなことを教えてもらっています。

 彼の技術を吸収できるすごくいい環境にいて、本当に僕は恵まれていますよね。感謝するところはしっかり感謝して、盗めるところは全部盗む! それくらいの気持ちで、毎日生活しています。

 次回以降も、競馬のことや生活のことなど、僕が経験したこと、感じたことを僕なりの言葉で発信していきたいと思っています。そして、このコラムを通して、僕の挑戦を応援していただけたらうれしいです。

 読者のみなさん、今後とも富田暁をよろしくお願いします!

1996年12月11日、茨城県生まれ。2017年にデビュー(栗東・木原一良厩舎)。同期は木幡育也、武藤雅、横山武史、川又賢治。一度は高校に進学入学するも競馬学校受験を決意。2度目の受験で合格。2018年、仏の若手騎手招待レースにJRA代表で参加。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング