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父欧州型が小倉2歳Sで穴を連発する理由

  • 2019年08月30日(金) 19時01分

新馬、未勝利戦よりも「タフ」なレースになるからこそ…


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 小倉2歳Sは「国別血統タイプ」の父タイプが「欧州型」の馬が穴を出すレース。(出走馬の各国別タイプは「スマート出馬表」で無料公開中(亀谷 スマート出馬表で検索))

 昨年も「父欧州型」が1〜4着までを独占。3連単は62万馬券。過去5年の二桁人気で馬券になった、ダイイチターミナルとオーミアリスもいずれも父は「欧州型」。

 小倉2歳Sで「父欧州型」の期待値が高いのは、新馬、未勝利戦よりも「タフ」なレースになるから。欧州型は、日本型や米国型の血統に比べて、バテてから粘るスタミナに優れた馬を出しやすいのです。

 タフになった馬場で欧州血統が台頭するのは、小倉2歳Sに限ったことではありません。キングズベストやナカヤマフェスタといった欧州の中長距離で結果を出した種牡馬は年間トータルの芝1200mの回収率が高いです。

 これも「大穴が走りやすい激戦になると欧州血統、ステイヤー血統」が走りやすいという、昔からの競馬の構造によるもの。古くはリアルシャダイも芝1200mの回収率自体は優秀でした。

 また、新馬戦はスピード能力が強く要求され、スタミナ能力はあまり要求されづらいです。つまり、新馬戦はスタミナを武器にする「欧州型」には不利になりやすいのです。

 不利な状況にもかかわらず、新馬を勝ち上がってきた「欧州型」は能力が高いともいえますし「適性面」では小倉2歳Sの方が有利。自身が発揮できるパフォーマンスが大幅に上昇することで、穴を出すわけです。

 トリプルエースの父は「欧州型」のシャマーダル。父は現役時代にイギリスの2歳短距離最強決定戦デュハーストSを優勝。2歳戦に実績を残しています。産駒に香港G1馬のエイブルフレンド、パキスタンスター。

 馬主はゴドルフィン。世界レベルの名繁殖牝馬を揃える馬主。

 ゴドルフィン牝系はタフな芝で行われた際の芝1200mでの期待値が高い馬を次々と出します。

 その理由は絶対的な才能が高いこと。加えて、日本の主流適性とはズレて海外の適性に近いレースにもなりやすいタフな芝1200mが向く馬も多いためです。

 今年の芝1200mも単勝20倍以上のゴドルフィン所有馬を買い続けた場合、単勝回収率、複勝回収率は200%超え。穴が出やすいタフな流れに強い血統馬が多いことと深い関連性があるでしょう。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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