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コーフィールドCとメルボルンCの第一次登録に6頭の日本馬たちがエントリー

  • 2019年09月05日(木) 18時00分
ビクトリア競馬便り

▲メルボルンCの第一次登録にエントリーしたマイネルヴンシュ(撮影:下野雄規)


(9月5日号 文=ポール・シムズ)

エントリーした3頭が先陣を切って豪州入り


 メルボルン最大の競馬の祭典、スプリング・レーシング・カーニヴァルが8月31日(土)に開幕しました。その2日前の8月29日(木)には、カーニヴァル期間中に行われる主要な2レース(G1コーフィールドCとG1メルボルンC)の第一次登録が締め切られ、6頭の日本馬たちがエントリーを行いました。

 海外からの遠征予定馬の中では、先陣を切って豪州入りをするのは、マイネルヴンシュ、マイネルファンロン、スズカデヴィアスの日本馬3頭が、9月24日(火)にメルボルンに到着する予定です。

 マイネルヴンシュは、前走の札幌競馬場で行われた丹頂S(芝2600m)で4着に敗れてしまいましたが、それまでの4戦は2着、2着、1着、2着と安定した成績を残しています。2017年のG1菊花賞では、素晴らしい末脚を見せており、今年の凱旋門賞に出走予定のキセキの4着になりました。

 マイネルヴンシュと同じく、ビッグレッドファームで繋養されていた種牡馬ステイゴールドの産駒で、キャリア4勝をあげているところも類似しているマイネルファンロンは、7月に行われたG3函館記念(芝2000m)で、僅差の2着に好走しました。

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▲函館記念で僅差の2着に好走したマイネルファンロン(撮影:下野雄規)


 また、2走前の巴賞(芝1800m)でマイネルファンロンと対戦し、このレースを制したスズカデヴィアスも豪州遠征は初挑戦となります。3頭は、23日の出国へ向けて、来週から2週間の出国検疫に入ります。

 スズカデヴィアスを手がける橋田満調教師は、8月1日に英グッドウッド競馬場で行われたG1ナッソーSで、管理馬ディアドラが海外G1初制覇の快挙を成し遂げました。

 スズカデヴィアスもまた、昨年5月のG3新潟大賞典(芝2000m)で、5番人気ながら上位人気馬らを抑えて重賞初制覇を飾っており、8歳になった今年もなお、勝ち星をあげる堅実さを見せています。

 3頭は豪州到着後、10月12日(土)まで着地検疫を受けなくてはなりませんが、今年から総賞金が1億豪ドル(約71億円)と大幅に増額されたスプリング・レーシング・カーニヴァルのレースに向けて、検疫期間中もしっかりと調整が行われることでしょう。

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▲スズカデヴィアスは、G1ラドブロークスS(芝2000m)に出走する予定(撮影:武田明彦)


 スズカデヴィアスは、「コーフィールドカップ・カーニヴァル」初日の10月12日(土)に、コーフィールド競馬場で行われるG1ラドブロークスS(芝2000m)に出走する予定です。また、マイネルファンロンは、前記のG1ラドブロークスS、もしくは、翌13日(日)に行われるリスティッドレースのクランボーンC(芝2025m)に出走を予定しています。

 一方、総賞金515万豪ドル(約3億7千万円)のG1コーフィールドCと、総賞金800万豪ドル(約6億円)のG1メルボルンCに登録を行ったマイネルヴンシュは、G1ラドブロークスSと同じ日に行われるG2ハーバートパワーS(芝2400m)に出走する公算が大きくなっています。ハーバートパワーSでレーティングを獲得し、ぜひとも、コーフィールドCやメルボルンC出走へつなげて行ってほしいと願っています。

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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