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【オールカマー】少頭数の展開を味方につけられるか

  • 2019年09月20日(金) 18時00分

馬券のポイントとなりそうなのはあの馬


 今週は東西とも重賞の出走頭数は少なめで、かつ堅く収まりそうな匂いも。少しでも頭数の多いほうということで、オールカマーのほうに触れていこう。

 ダービー馬レイデオロが登場。今年の2戦はいいところがないが、当時の対戦メンバーと今回の出走馬を比べたら、あっさり勝ちきってもおかしくない。問題があるとしたらペース。もともとキレ味だけで勝負できるタイプではないので、極端なスローになった場合どうか。展開に殺されないようにするには取れる位置を取ったほうがいいと思うが、テン乗りの福永騎手がどのような判断をするのか注目したい。

 ウインブライトは香港・クイーンエリザベス2世カップの内容がすばらしかった。もともと中山との相性は良いし、ここは期待したくなる一戦。2200mでの好走歴はないが、2000m戦での内容を見るとあと1ハロンはこなせそう。休み明けについても、過去2回休み明けで大敗しているのは上位人気にならない状況でかつ東京戦。今回のメンバーで中山なら話は別だ。

 個人的に馬券のポイントになってくれるのではと期待しているのがスティッフェリオ。大阪杯は勝ち馬から0.5秒差、宝塚記念はレイデオロとは0.3秒差。今回はGI馬には2キロ斤量差をもらえるし、向こうは前哨戦と割り切ってくる一方でこちらはリアルに取りにいきたい一戦。立ち回り次第では馬券の一角に食い込む可能性は十分だ。

 ミッキースワローはセントライト記念1着、AJC杯2着とこのコースとの相性抜群。菊沢一樹騎手も久々に乗った七夕賞を制して自信を持ったところだろう。この馬はどうしても初手の位置は後ろになるので、展開に合わせて上昇していけるか。上がりも前走よりはだいぶ速くなるだろうし、待っていると手遅れになる。AJC杯時のようなイメージがよさそう。

 七夕賞で2着だったクレッシェンドラヴはすっかりレースぶりが安定している。この馬もレース運びに関する課題はミッキースワローと似ているうえに、速い上がりは使えないし、今回はミッキーとの斤量差もなくなる。そう考えると連対レベルまで想定するのは厳しく、買う場合も3着前提の馬券を組むのがリアルなところか。

 他に可能性があるとしたらゴーフォザサミット。まだ若いし、好位にでもいったら多少可能性はあるかも。それでもシルシで△、馬券で3着候補のイメージだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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