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オールカマーは前年以降のGIで善戦した馬が堅実

  • 2019年09月21日(土) 20時00分
 先週のWIN5は9月15日が12万8870円、9月16日が505万3250円の配当で決着。日曜の9月15日は5レースすべてで単勝オッズ6倍未満の上位人気馬が勝ったものの、月曜の9月16日は2レース目のMウオッカC(阪神10R)で単勝オッズ13.0倍(4番人気)のメモリーコウが、4レース目のJRAアニバーサリーS(阪神11R)で単勝オッズ31.6倍(8番人気)のメイケイダイハードが優勝を果たし、配当が伸びました。

 なお、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は、9月15日が約17万円、9月16日が約195万円。この連載でも「上位人気馬ばかりの組番は理論値より低い配当になりがち」「人気薄を絡めた組番は理論値より高い配当になりがち」とたびたび指摘してきましたが、先週の2回は非常にわかりやすい例だったと言えます。9月16日のような回を当てられるよう、今後も買い目作りを工夫していきたいところです。

 明日9月22日のWIN5は総出走頭数が59頭、総組み合わせ数が19万2000通り(土曜16時現在)。当初は芙蓉S(中山8R)がWIN5対象レースとなる予定だったものの、6頭立ての少頭数になったこともあり、平場の3歳以上2勝クラス(中山9R)と入れ替わりました。ただし、それでも総組み合わせ数は現時点で史上19番目の少なさ。比較的当てやすい回と言って良いでしょう。

◆神戸新聞杯は皐月賞以降の戦績を重視したい

 1レース目は中山9R(3歳以上2勝クラス・ダ1800m)。実績上位のカフジキング、プレシャスリーフあたりに注目が集まるのではないかと思います。

 2レース目は3歳以上3勝クラスの西宮S(阪神10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 3レース目は3歳以上3勝クラス、ハンデキャップ競走の内房S(中山10R)。前走で2着に好走したカレンカカ、ミッキーポジション、3歳のヴァイトブリックあたりが上位人気グループを形成するでしょう。

 4レース目は3歳GIIの神戸新聞杯(阪神11R)。土曜16時の時点ではヴェロックス、サートゥルナーリアの2頭に支持が集中していました。

 5レース目は3歳以上GIIのオールカマー(中山11R)。こちらは土曜16時の時点だとウインブライト、レイデオロが人気の中心となっており、ミッキースワローが続く構図です。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年09月22日版]

1位 中山10R 15.ヴァイトブリック
2位 阪神11R 5.ヴェロックス
3位 中山11R 8.レイデオロ
4位 阪神10R 4.ジェシー
5位 中山9R 4.アシャカトブ
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 中山9R 14.プレシャスリーフ
7位 中山9R 5.パレスハングリー
8位 阪神10R 6.ミッキーブラック
9位 中山11R 1.ミッキースワロー
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 阪神11R 3.サートゥルナーリア
11位 中山10R 8.ミッキーポジション
12位 中山9R 12.イッツリット
13位 阪神10R 8.プレシャスブルー
14位 中山11R 7.ウインブライト
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 阪神11R 4.レッドジェニアル
16位 中山10R 12.デザートスネーク
17位 中山9R 9.カフジキング
18位 中山9R 2.レオアルティメット
19位 阪神10R 5.カフジバンガード
20位 阪神10R 7.シャルルマーニュ
21位 阪神10R 9.ハナズレジェンド
22位 中山11R 3.クレッシェンドラヴ
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 中山11R 9.スティッフェリオ
24位 阪神11R 6.シフルマン
25位 中山10R 4.カレンカカ
26位 中山10R 2.ロジペルレスト
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 4レース目の神戸新聞杯(阪神11R)は皐月賞以降の戦績を素直に評価したい一戦。「“同年4月以降、かつJRA、かつ3勝クラス以上のレース”において連対経験のない馬」は2011年以降[0-4-4-75]と勝ち切れていません。また「出走数が8戦以上だった馬」は2011年以降[2-2-0-48]と安定感を欠いていますし、「前走の出走頭数が12頭以下だった馬」は2011年以降[0-0-0-26]と好走例なし。実績上位の各馬、特にヴェロックス、サートゥルナーリアの2頭を無理に嫌う必要はないと思います。

 5レース目のオールカマー(中山11R)は臨戦過程がポイント。「前走との間隔が中5週以内だった馬」は2012年以降[0-0-0-36]、「前走の条件が“GIのレース”以外、かつ前走の出走頭数が14頭以下だった馬」は2012年以降[0-0-2-40]と、それぞれ苦戦していました。また「出走数が27戦以上だった馬」も2012年以降[0-0-0-43]ですから、評価を下げるべきでしょう。今年は面白そうな伏兵もいますが、やはりWIN5に関してはミッキースワロー、レイデオロあたりを素直に中心視した方が良さそう。「“前年以降、かつJRA、かつGIのレース”において5着以内となった経験がある馬」は2012年以降[5-4-3-9]と堅実です。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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