【スプリンターズS】前走セントウルSとキーンランドC組が7割を占める
路線も内容も文句なしだが…
スプリンターズSはセントウルSかキーンランドCから来る馬が好走馬の7割ほどを占める。今年はこの2レースに有力馬が多く、別路線組にとっては厳しいレースになりそうだ。
ダノンスマッシュはスタート次第で好位に行くこともできるし、一歩引いての競馬もできる自在性が魅力。キーンランドCで負かしたタワーオブロンドンがセントウルSを完勝しているし、函館スプリントSを除外されて夏1走になったぶん、状態に余裕があることも期待できる。崩れるシーンは想像しづらい。あるとしたら進路が見つからないケースだろう。
タワーオブロンドンのセントウルSは内容として文句なし。ただ、サマースプリントシリーズを3走して本番というのは、ちょっとローテとしてキツいようにも思える。それを跳ね除けるようだと、来年の春もこの馬でOKというレベルの話になってくる。
モズスーパーフレアは中山芝1200mとの相性の良さが拠り所となる。ハナ争いでバッティングする馬がいなくても、今回2〜3番手に強い相手がいそうなのが問題点。その馬に早めにこられると厳しい。ペースそのものが速くなっても、離して逃げるくらいの勢いで相手に一歩引かせるほうがいいかもしれない。
ディアンドルはパーフェクト連対の3歳牝馬で、斤量の絶対値が軽いのは魅力。スプリント路線は年齢や性別の能力差以上に斤量差が効くことがあり、この馬やイベリスのような3歳牝馬には警戒が必要だ。ただ過去の前哨戦と本番の結びつきを考えると、北九州記念2着のディアンドルよりセントウルS3着のイベリスのほうが評価しやすいようにも思う。
ミスターメロディはセントウルS8着で人気を落としているが、高松宮記念好走馬が一回人気を落としたあとスプリンターズSで好走するという例は過去にもあった。57キロに戻るし、改めて見直したい1頭。問題は枠順。この枠順自体に問題はないが、ここから弱気に下げていく競馬になるとおそらくノーチャンス。強気に出していって、馬群が左右に薄くなったところで内に寄せていくような形が理想で、その流れでダノンスマッシュを封じられればなおよい。
前走でスプリント戦の勘を取り戻したファンタジストや、内枠から上手く捌けた場合のリナーテあたりも馬券圏内の可能性を感じる馬たちだ。