スマートフォン版へ

ホッカイドウ競馬、3日連続で重賞

  • 2019年10月09日(水) 18時00分

藤田菜七子騎手が騎乗予定、馬券売上の盛り返しに期待


 今週のホッカイドウ競馬は、南関東が浦和開催と重なっており、ナイター実施は門別だけなので、「書き入れ時」とばかりに3日間連続で重賞レースを組んでいる。気候的にも、10月になると、北海道は朝晩の冷え込みが徐々に厳しくなってくる季節で、中旬を過ぎ、下旬になれば、よく晴れた日の夜間などは、気温低下により戸外での活動が難しくなってくる。門別競馬場も、ちょうど今週あたりが、それほど寒さを気にせずに観戦できる最後の週になりそうだ。

 先週も簡単に触れた通り、今年のホッカイドウ競馬は、今のところ開催休止に追い込まれた日もなく、ひじょうに順調に日程を消化してきた。先週、今年度4月〜7月までの開催状況についてまとめたように、ホッカイドウ競馬は、7月末の時点で、総額148億7373万円を売り上げ、一日平均4億円のラインを何とかキープできていた。(4億199万円)

 それ以後、8月1日は5億2235万円と健闘し(この日、3歳の3冠レース王冠賞が行なわれリンゾウチャネルが3冠を達成した)、この7月末〜8月1日までの第8回開催(6日間)で、計27億6747万円(千円単位以下省略)を売り上げた。1日平均4億円を確保するためには、6日間開催で24億円が必要なので、それを念頭に、8月以降の売り上げについてまとめてみたい。

 第9回  8月6日〜15日 25億7972万円
 第10回 8月20日〜29日 22億5245万円
 第11回 9月3日〜12日 24億9142万円
 第12回 9月17日〜26日 19億5874万円

 ここまでの4開催のうち、第10回と12回の売り上げがやや少ない。第9回は8月15日にブリーダーズゴールドカップとフルールカップの2重賞が組まれたことと、お盆休みとも重なったことから、この日だけで10億4887万円を売り上げ、大きく数字を伸ばした。8月6日〜13日までの4日間では連日2億円〜3億円台で推移していた売り上げが、14日と15日の両日で一気に稼いだため、25億円7972万円にまで到達できたのである。

 続く第10回は、8月20日こそ、裏開催が浦和だったために、5億3838万円を確保できたものの、翌21日からは、川崎、そして翌週の27日〜29日は、大井と船橋と重なったことで、売り上げがやや伸び悩んだ。

 そして、第11回開催は、何とか24億円を確保し、この時点では、おそらく1日4億円のラインを辛うじてクリアできていたものと思われる。

 ところが、9月下旬になり、第12回開催では、6日間で20億円に届かなかった。17日と18日は北海道市場においてセプテンバーセールが開催されており、多くの関係者が現地入りしていたことや、裏開催が大井だったことなどが数字の伸びなかった要因なのかもしれないが、番組的にも、注目されるような重賞が組まれていなかったことも関係がありそうだ。

 さて、今開催。10月1日より第13回が始まっており、裏開催が大井(しかも2日3は東京盃、レディスプレリュードと連日重賞が行なわれた)であったが、1日〜3日は、それぞれ3億7529万円、3億6059万円、4億4103万円と推移した。3日の売り上げが増えたのは、おそらく重賞(サンライズカップ、2歳オープン)が組まれていたのが要因であろう。因みに勝ったのはスマートファルコン産駒のティーズダンク。ベテラン宮崎光行騎手が騎乗し、ヨハネスボーイ、アジュバントらを抑え、初重賞制覇となった。小野望厩舎所属。馬主は立山伸二氏。日高町・原田牧場生産。

生産地便り

サンライズカップを優勝し初重賞制覇を飾ったティーズダンク


生産地便り

ティーズダンク、口取りの様子


 そして、今週に入ってからは、冒頭で記したように、3日連続で重賞レースが行なわれる。昨日が「第14回道営スプリント」で、アップトゥユー(阿部龍騎手)が優勝した。

 今日は「第52回瑞穂賞」(3歳上オープン、1800m)が行なわれ、南関より転厩してきた東京ダービー馬バルダッサーレが断然の一番人気に支持されている。

 さらに明日は、2歳牝馬による交流重賞「エーデルワイス賞」がメインに控えており、先週の土日で5勝の固め打ちを果たしたばかりの藤田菜七子騎手も来場し、騎乗する予定だ。

生産地便り

初重賞制覇で勢いにのる藤田菜七子騎手が10/10「エーデルワイス賞」で騎乗予定


 今週でどれだけ稼げるか。来週以降、11月7日まで残すところ4週12日間となり、今週の売り上げで何とか勢いをつけたいところである。

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング