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【豪・コーフィールドS】スズカデヴィアス海外初挑戦の狙いとは 最前線で指揮を執る橋田助手インタビュー

  • 2019年10月11日(金) 18時00分
海外競馬通信

▲左から橋田宜長助手、橋田満調教師、マイケル・ディー騎手 (撮影:Junichi Nakamura)


今年はオーストラリア・メルボルンのスプリングカーニバルに4頭の日本馬が遠征に来ているが、その中で唯一、輸送補助もない条件の中で遠征に踏み切ったのがスズカデヴィアスの橋田満厩舎。

ディアドラのヨーロッパ遠征でナッソーS優勝の偉業を成し遂げた同陣営が、果敢に豪州遠征を決断した理由とその背景について、英語が堪能で、橋田厩舎の海外遠征の指揮を執っている橋田宜長助手を直撃した。

(取材・文=川上鉱介)

コーフィールドステークス(豪G1)
10月12日(土) 現地時間15時50分、日本時間13時50分発走予定、コーフィールド競馬場、3歳以上、芝2000m
※JRAによる勝馬投票券の発売はありません。


永井会長の馬で、サイレンススズカの夢の続きを


――今回、スズカデヴィアスでの豪州遠征に踏み切った理由を教えてください。

橋田 デヴィアスはもう8歳なのですが、今まで本当に頑張ってくれて、去年は重賞も勝たせてくれました。ただ、日本で種牡馬入りをするとなると、実績的にやや足りないという状況の中で、いかに大レースでの実績を作るかという思いがありました。

 適距離の2000mの条件で日本のGIとオーストラリアのG1のメンバーを考えた時に、一度オーストラリアでチャレンジしてみたいと考えました。

 特に永井会長の馬で、サイレンススズカで海外に行くという夢の続きを、という想いがあって。デヴィアスもキャリアの終盤に差し掛かっている中で、このようにオーナーにご理解いただいて決断していただいた事をとてもうれしく思っています。

 デヴィアスで遠征を考えた理由としては、脚元にあまり不安がない馬という事。若い時から気難しい面はある馬なのですが、ここ2年くらいは北海道遠征でも成績が出ていますし、以前よりは精神的な落ち着きが出てきた事が大きいですね。

――前走の函館記念では、16着と期待を裏切る形になってしまいましたが、結果はどう捉えていますか?

橋田 函館記念ではレース中に他の馬との接触がありまして、管骨に外傷を負ってしまい、道中に馬が走るのを止めてしまいました。結果としては16着だったのですが、参考外として良いレースだと思います。

――今回、競馬に向かうまでの調整プランが独自のものですよね。検疫所を出てから、あえてバララット競馬場に移動するという。(※通常、外国馬はウェリビーの国際検疫所に滞在して競馬に使うが、スズカデヴィアスは、検疫が明けたコーフィールドS出走後に、坂路があるバララット競馬場に移動して、次走に向けての調整を行う予定)

橋田 やはり日本で坂路の調教をして成果を上げている馬なので、こちらでも坂路を使いながら競馬に向けて調整をするという事を試してみたいというのが一番の大きな理由です。

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